第144話 教会

次の日、笑顔の好々爺こと前王サウスベルグ5世と中央国家に聖女様が連れていかれると知って血の涙を流す勢いの現王であるサウスベルグ6世夫婦に見送られながら俺とナニアはサウスベルグ城の左横に同様に『デデンッ!!』と佇む荘厳な教会へ向かった。


やはりお国柄なのだろうか?それとも教会が弱者救済を掲げているからだろうか、やはり城と同様にこちらも朝から人で溢れかえっていた。


受付に行くと美しいお姉さんシスターが出迎えてくれた。

「おはようございます!本日は観光ですか?それともお祈りに来ましたか?それとも懺悔にきましたか?それとも~それとも~私をお嫁にもらいに来てくれましたか?イケメンさん♪」


「ちょっ!おまっ!あーしのレイっちに何言ってんの!!」

「えへへ~彼氏さん?旦那様?があまりにもイケメンだったから、つい♪すみませんね綺麗な彼女さま?いや、奥様っ!!」

「だだだだ旦那様っ!おおおお奥様!!あーし達そう見えるのっ!」

「えぇとってもお似合いですよ♪ラブラブに見えます♪」

「なななななんだぁ~あんたチョー良い人ぢゃん♪」

「いえいえ失礼しました♪若奥様っ♪」

「若奥様、若奥様、レイっちと、あーし、、、えへへへ、、、」


「(ナニアがどっか別の世界にいっちまった。こりゃダメだ。)あの~そろそろ本題にはいっていいかな?」

「はい♪旦那様?」

「あ、いやその~まぁいいか。俺たちね中央国家ダッカーノ王国からの使者で、さらにサウスベルグ5世様からも紹介状頂いたんだけれど、『教皇様』と『聖女様』に会いに来たんだけれど。」

「あら♪そうなんですね!ただのイケメンではなく、国賓級のVIP様だったのですねイケメン様はっ♪教皇様と様なら、今のお時間でしたらお二人で『祈祷の間』で祈りを捧げてる時間になりますので、『祈祷の間』へお連れしますね♪」


「え?祈りを捧げてるなら、今は行かない方がいいんじゃない?」

「えぇまぁ大丈夫ですよ♪祈り自体はすぐに終わりますから。それ以降は、様と(を独占しようとしてるクソ)教皇様の(自己満な)会談の時間だけなので♪」


「え?今なんか変なこと言いませんでした?クソがどうのこうの?」

「いえいえ♪お気になさらずに♪気のせいですからね♪いいですね!気のせいですっ!!」

「「はっはい!」」


「ふふふ♪では、お連れしますねぇ~♪」


シスターこわくない?それにシスターさっきから聖女様のことをって言ってない?

シスターだから、教会だから、そういう言い方なのかな?


そんなことを考えながらシスターについて『祈祷の間』まで行くと、『祈祷の間』から、助けを呼ぶ呻き声が漏れてきた!!


「・・・んん゛・・・おたっおだずけをっ・・・あ゛あぁあ゛っ・・・も゛もう゛ダメぢゃっ・・・お゛だずけを・・・聖女たまぁぁぁ・・・」


「レイっち!!」「ナニア!!」

俺とナニアは顔を見合わせ勢いよく扉を開け教皇の救出に向かった!!


そこには衝撃の光景が広がっていた!!

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