第16話 ゲテモノ晩餐会
「よぉし!今夜はゴチソウだ!お前たち心行くまで食らえ!本日のメインはイーサ様特製のスモークラウドの出汁で作った『ちゃんこ鍋』だ!腹いっぱい喰え!」
~スモークラウドのちゃんこ鍋~
具にはビックシックルの鎌、アイアンテントウの肉団子、スモーキーガストのハンペン、プラントウルフのシャキシャキ野菜だ!
※ヘドロ芋虫はヘドロまみれなので具にはなりませんでした。
何よりも不味い。
まずはスモークラウドの出汁を恐る恐るすする。
「「うまぁ~!」」
濃縮された旨味の出汁が、これでもかと出ているが、元が雲のモンスターなだけあって、しつこくなく軽い!
いくらでも飲めそうである。
プラントウルフのシャキシャキ野菜はその名の通り、シャキシャキで出汁がよく絡み美味い!部位によって色々な味に変わる!
スモーキーガストのハンペンは流石は雲のモンスターってことで、ふわっふわっ!何コレ美味しい!スモークラウドの出汁を吸っていて、噛めば噛むだけ無限に『じゅわっ』と出汁が溢れ出してくる!本当に雲を食べてる、そんな気がする!
アイアンテントウは外皮は異様なまでに硬いが、外皮を剥くとムッチリとした肉質でギッシリ肉が詰まっており、肉団子にすると肉汁タップリで口の中が肉汁ジュースが溢れてくるくらいジュウシー!
ビックシックルの鎌の肉は高級なエビの様なプリプリの肉で、食感も歯がはじかれるんじゃないかってくらいプリップリで、甘みがネットリ濃厚で、とても美味い!
前世も含めて、こんなウマい料理喰ったことない!
モンスター料理最高すぎるぞ!!
至福過ぎた。
あっという間に空になった鍋をピピンと残念そう見ていると、師匠が何かを投入した!
「ちゃんこ鍋のシメはスモークラウドうどんだ!喰え!」
俺とピピンは無我夢中で食べた!
スモークラウドうどんは、ふわっふわっのスモーキーガストとはまた違い、ツルツルシコシコで、噛みしめるたびにスモークラウドの凝縮された風味が鼻腔を通り抜け空に昇るような感覚におそわれ、その直後に鍋の出汁が勢いよく腹に雪崩れこむ!この燻りとうま味の波状攻撃に俺もピピンもお手上げと言わんばかりの美味さであった!
「「あぁ~美味しかったぁ!腹いっぱいだぁぁ!」」
その時、レイは以前感じた身体の違和感をまた感じたのであった。
「ん?なんだろ?腹いっぱいになると変な感じがするな?まぁいっか!」
「「ご馳走さまでした!」」
この日3人は久方ぶりに腹いっぱい飯を食べ至福の余韻の中、眠りについたのであった。
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