遠い冬の思い出

@sayaaaaa0429

第1話 秋の終わり、冬の始まり

恋愛なんてものは自分には縁のないもの。生まれて16年僕はそう考えて生きてきた。人を好きになったことはあった、しかし鏡に映る自分の醜悪な容姿を目の前にして想いを伝えようなんて、そんな馬鹿らしいことはしなかった。毎日高校に通い数人のいわゆるオタク友達のような奴らと日々を過ごす、そんな状況に満足していたし、きっと僕は今後も恋愛なんてしないのだろう、そう思っていた。そんな僕に訪れた一年間の長い冬の思い出を僕はずっと忘れない。

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