私達の独白

花園眠莉

同情

 俺は心底苦痛な時間がある。共感、いや同情される時。これが一番苦痛だ。これまでされた仕打ちの何よりも嫌いだ。


 「辛かったな。」「大変だったな。」知った口を聞くな。家族も環境も何もかも違うお前等に同情される筋合いはない。両親に愛情を注がれずとも、仲間外れにされようと、真の友人が一人さえいなくとも。お前等には関係ない。出る幕などありはしない。失望も諦めも苦しみも、言いようのないこの負の感情も味わったこと無いだろう。その程度、その程度でしか無い。


 「今まで本当に大変だったね。君は本当に強い。」お前が言うな、お前が言うな、お前が言うな、お前が言うな、おまえがいうな。お前なんかに分かられてたまるか。全て恵まれたお前なんかにこの俺の気持ちがわかるわけ無いだろ。共感、同情なんかされたくない。そんなに惨めだと思っているのか。嫌がらせなら良い手段だな。もう、もう俺に関わらないでくれ。

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