闇夜は小さな星に恋をする~落ちこぼれと言われようが、仲間との絆で強くなる! 魔法学校奮闘記!!~

翠雨

第1章

第1話 響く絶叫

「お手紙で~す」

 その声に、弾む足取りで玄関に向かう。

 お礼を言って受けとると、急いで部屋の中に戻った。


 ペーパーナイフを使い、封を開けると、ワクワクした気分で中身を取り出だす。


『ニーナ・テイニーの入学を許可する


       エインスワール学園』


 ・・・??


「はぁぁぁぁ~!!!」


 家の外まで、絶叫が響き渡る。


「なぁ~んで、受けてもいない学校の入学許可が降りてるのぉ??」


 答える人はいない。


 ニーナのことを女手一つで育ててくれた母は、宮廷魔道師。

 遠距離の出張などは免除してもらっているものの、昼間はほとんど家にいなかった。


「私が受けたのって、女学院よね?」


 多くの女生徒が通う学校で、職業訓練から花嫁修行まで、将来に困らないカリキュラムが揃っていると聞く。なにより、制服が可愛かった。

 レベルの高いクラスに入るのは難しいが、クラスを選ばなければ、誰でも入学できると言われるほどに、間口の広い学校だ。

 だからこそ、ニーナも落ちることなど考えていなかった。


「そんなことより、エインスワール学園って……」


 母が勧めていた、国内一の、いや、世界一の魔法学校だ。


「私、魔法、使えないのに……」

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