第12話酔って性についての考察
発泡酒を4本飲んで、ほろ酔いの僕の考察。
ある方の作品のなかで、性についての話しを読んで、今一度深く性的指向に付いて考えた。
馬鹿なヤツが、性的指向を性的嗜好と勘違いして国会で読み上げていたが意味がぜんぜん違う。
指向は始めてからずっとその方向に向かう事、嗜好は好み。
だから、性同一性障害を嗜好と発言した議員はバカなのだ。
僕が始めて性同一性障害の女性と出会ったのは千茶だった。МtF。
その世界に無頓着であった僕は、言葉は知っていても、実際に苦しんでいる事や悩み事を聴いたのは初めてであった。
千茶とは3年半前にカクヨムで出会い、大阪と名古屋の距離だが、僕は長期休みが取れないので、いつも手土産持って、大阪から名古屋に来てくれる。
最初の頃は、名古屋駅まで迎えに行き、桜通線に乗って自宅まで案内したが、最近は道を覚えたので、家で待っていると、こんにちは〜と、部屋に入ってくる。
千茶は酒はイケる口。
ウエルカムドリンクで、近所の三嶋屋で瓶ビールでお出迎えの乾杯。そして、帰宅して、交互でお風呂に入り、更に濃い目の酒を飲む。
ウイスキーか焼酎。日本酒は一升瓶が3時間持たない。
酔うにつれて、性同一性障害の話になる。
彼女は30代で前の性に疑問を持ったのが決定的であったと話す。
こんなに、仲良く過ごし話していても、本人の本当の苦しみが分からない。僕の本当の統合失調症の苦しみを他人が理解できない事と同じだ。
だが、話は真摯に受け止めて、たまに質問したり、意見を述べたりして酔っていく。
酔ってるけど、話はとてもデリケートで難しい話。
彼女とは毎日電話している。母の面倒を見ないといけないので、未だに夫婦円満別居していて、LINEのやりとりは嫁さん、息子としているが電話が嫌いな嫁さんとゲーマーの息子はLINEで十分なのだ。
毎日電話していても、対面で話すと話が現実味を帯びてくる。
先ずは、飲食店でトイレはどちらで?と、店員に尋ね案内されたトイレに入ると言う。
たった、トイレだけでも気を使わないといけないのか?と、僕はとても今の日本の性的マイノリティーの理解の低さに参った。
だが、千茶は明るく話す。その明るさの根源にはどれだけ苦労があったのだろうか?
日本の性教育はもう破綻している。
それでも、教育現場ではこれが精一杯なのだろう。
数年前からSDGsの活動が聞こえるようになったが、それでも性的マイノリティーの方の差別、偏見は消えない。
僕の統合失調症でさえも、
「生産能力の無い障がい者は必要ない」
と、言われている。
その千茶も丁度よい年齢になってきた。痩せたらしいので、年末年始、酒とおせちで太らせてやろう。
僕はね、人から変わり者とよく言われるが、他人を独断と偏見だけで物事を語るヤツが大嫌いなのだ。
人間は公平な目で見なくてはならない。
僕も千茶にまだまだ、話しを傾聴しなくてはいけない人間の1人である。
頼むから、性的マイノリティーの人々が安心出来る社会になって欲しい。
おやすみなさい✨
えぇ、酔っ払ってますとも! 羽弦トリス @September-0919
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