第27話 女王と宴
「クローディア殿。ようこそお越しいただいた」
共和国の現・大統領はクローディアを最上の
ドレスで着飾ったクローディアを
クローディアは持ち前の
その堂々たる振る舞いと
「ふぅ。さすがに疲れたわ」
「お疲れ様でございました。クローディア」
アーシュラは
他の
クローディアは腰を締め付けるコルセットを外してもらって、息をつきながらアーシュラに目を向けた。
「大統領は思い描いていた感じの人物そのままだったわね」
「はい。大統領ご本人は悪い
クローディアの秘書官として自らも礼服に身をまとい
「まあ心の
クローディアは
それは華美なドレスに身を包んだ栗色の髪の女であり、かなり目立っていたが、それ以上に目立つクローディアに対して険のある顔を向けていたのだ。
そのことはもちろんアーシュラも気付いていた。
「はい。あれは確かマージョリー・スノウ。父親は国内最大手の商団であるスノウ
「なるほど。その箱入りのお嬢様が出席していたってわけね。で、ワタシが彼女に
そう言うクローディアだが、その声や表情に
むしろこの状況を面白がっているようだ。
そんな主の内心を
「クローディア。
「そんなつまらないことしないわよ」
そう言うクローディアの前のテーブルにお茶を差し出してアーシュラは言った。
「調べておきますよ。マージョリーの周辺を。クローディアに余計な火の粉が降りかかるのは困りますから。それに……せっかくこうしてここまでやってきたのですから、この機会に共和国のことを出来るだけ知っておかなければ」
そう言うアーシュラを今度はクローディアが
「アーシュラあなた……血が騒いでない?」
元々、暗殺などの
未知の土地である共和国にやってきて血が騒がないはずがない。
クローディアの問いにアーシュラはニヤリとして答えた。
「ええ。騒いでおりますよ。知らないことを知りたいと思うのは人の
「本当かしら……気付いたらあのマージョリーとかいう女が
半信半疑でそう言うと、クローディアは
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます