第17話 秘密の会話

会議の三日目の朝、僕は秀吉との秘密の会話を持つことになっていた。場所は清洲城の一角、人目につかない静かな庭だった。朝露が草葉に残る中、僕たちは対面した。


秀吉は相変わらず直接的だった。「丹羽っち、あなたの提案は理にかなっている。しかし、この戦国の世を終わらせるには、もっと強力なリーダーシップが必要だ。あなたもそれを理解しているはずだ。」


彼の自信に満ちた言葉に、僕は内心で感心していた。僕が秀吉だったら、こんなにも自分の意見に自身をもてただろうか。いや、僕が秀吉だったら未だにこの尾張の中村で気ままに百姓でもしていただろう、と他事も考えながら、僕は答えた。「秀吉、君の野望はわかる。だが、力だけではこの乱世は収まらない。我々が支え合うことも大切だ。」


秀吉は少し微笑みながら言った。「丹羽っち、貴方は賢い。だが、時には大胆な決断も必要だ。我々が手を組めば、この戦国の世を一新することができる。」


僕は秀吉の言葉に隠された意味を探りながら、自分の立場を考えた。「秀吉、君と手を組むことは考えている。だが、それは三法師様を中心にした平和な世を築くためだ。」


秀吉は考え込むようにうなずき、「分かった。丹羽っち、貴方の考えに協力しよう。だが、貴方もわかっているだろう、時には厳しい決断も必要だということを。」


会話を終え、僕は庭を後にした。秀吉との秘密の会話は、僕の心に新たな決意をもたらした。「昨日までの無気力は一旦切り離して、今日は本気で挑むしかない。一日無理をすれば終わることだ。僕は熱い男という設定を楽しむだけのことだ。」


僕の心は、未来への道を照らす星々のように、静かで確かな光を放っていた。これからの戦国の世は、僕と秀吉の手によって変わっていくのかもしれないし、何も変わらないのかもしれない。


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