第2話 漂いながら

「ふっー・・・」

貴方のタメ息で湯船に波紋が広がる。


今日はいつにもまして。

大きな息でした。


嫌な顔が浮かぶ。

直属の上司。


もう。

何年も。


パワハラされて。


忘れたくても。

忘れられない。


不安だけを。

自分の胸に植え付ける。


本当に。

嫌なヤツ。


逃げられない。

逃げない。


そんな。

自分が。


切なくて。


何年も。

耐え続けた時間も。


やはり。

切なくて。


涙が。

流れてしまうのでした。

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