第18話 : 馬子にも衣装は文章だって一緒です(?)

 突然ですが、小さな子供ってカワイイですよね。

 ロリコンであるなしに関わらず、殆どの方はそう思うのだろうといいうことに異論はないでしょう。


 化粧もしていなければ、演技もしていない。それなのにカワイイ……これこそ天然の「カワイイ」というスキルです。


 これを文章だと思ってみましょう。


 書きたてホヤホヤの文章でも誰が見てもカワイイ(=素晴らしい)と評価される物はあります。

 しかし、時間を経て読み返す(小さな子供がちょっと大人に近づく)と色々とアラが目立ってきます。

 ここでカワイイを取り戻すためにするのが化粧(=推敲)です。

 肌に潤いを与え、張りを保ち、血色良く健康的に見せる。

 化粧の字のごとく、化けていくのです。


 基本的素材は変わらなくても、見た目が違えば印象は変わります。

 清楚な学生風か、デキるOL風か、それとも夜のお店のお姉さん風か……


 好みは人それぞれですが、作者特権で好きな化粧ができるのです。


 ですので、書いたら即公開ではなく、一度と言わず二度三度読み返してみることを強く薦めます。

 誰かが読んでいる、それはあなた自身が誰かに見られていることと同じです。


 第三話にも書きましたが、書いた物を公開することはとても勇気が要ることです。この作品だって執筆中に専門家でもない自分がこんな主張をして大丈夫かと思いながら筆を進めているのです。


 でも、公開しないことには自分の気持ちは伝わりませんし、誰も読んではくれません。

 そして、読んで頂いても内容を理解して頂けなければ、それは公開していないことと同義語です。


 著名な作家ではない人達が、PVは少なくても誰かに思いを伝えられるのがWEB小説の世界です。その思いが伝わらないのはとても残念なことです。


 ですから推敲をしましょう。

 俳句ならば「余白に意味を込める」時もあるのでしょうが、小説は違います。

 余白まで読んで理解して欲しいは通用しません。


 このままで自分の意図が通じるかどうか。どこかで説明が抜けていないかどうか。逆にクドすぎないか。同じ表現ばかり使っていないか……


 自分の作品を客観視することは恐らく出来ません。

 ですからプロの作家に対しても編集者や校正者がいるのです。


 それでもできる限り「読者が理解できる」かどうかを考える努力はしましょう。

 そのことは書き手としての自分の技量向上にもちろん繋がりますが、読み手としてのレベルアップにも繋がっていきます。


 今更ですが、中高生の時に二千字程度の短編小説を書くような課題を何度か与えれば、生徒の国語の成績は飛躍的に上がるのではないかと考えています。


 あの頃、カクヨムがあればなぁ……………(後悔)



◇◇◇◇◇◇



 推敲と校正の方法については第16話において雀様から貴重なアドバイスを頂きました。Wordで文章を書いている方には強い見方があるようです。

 一太郎派の私にも同様のツールがあるようですので、使ってみたいと思っています。


 ひょっとして、生成型AIに全文を校正するように指示を出せば、けっこうちゃんとした文章に直してくれるのですかね。


 不勉強なのと、ここ暫くPCは簡単な実務と物書き以外で使っていないので良くわかりませんが、試してみると面白そうです。

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