ルシファーの日常
茜
第1話
私はルシファー。イスラエル出身の堕天した光の大天使にして、
全ての堕天使、悪魔、獄魔人の上に君臨する、
地獄の魔王。
かつては神に次ぐ地位、即ち熾天使の第1位にあった存在であり、その名は「明けの明星」を意味する。
自らが神に成り代われるという傲慢さから、多くの天使を引連れて神への反逆を起こしたが、神の軍勢との戦闘に敗北を喫して、地獄へと堕とされ堕天使になったと言われている。
本名はルシファーモーニングスター。
性格は沢尻エリカみたいだなと人間達に愛されてまも無い私は今、何してるかって?そんなの私の部下である堕天使と獄魔人達に訓練を付けてあげているわ。
「おら、どんどん来んかい!私はお前らの屍の上で高笑いしてやるわ!」
と、そう叫んだ私にルシファーの右腕をも務める獄魔人の1人、デラーズが前に出た。
「言ってくれるぜルシファー様!俺が貴様など力づくで黙らせたるわ!」
そう言ってデラーズは私に殴りかかってくるが、
「遅い!」
デラーズの拳を回避して、私は彼を蹴り飛ばす。
「ぐわあっ!?」
デラーズは吹っ飛ばされて壁に激突すると動かなくなった。
「……ち、致命傷は避けたみたいね……しばらくそこで寝てなさい」
私は倒れたデラーズにそう呟いた。
「さ、さてどんどんかかってきなさい!」
こほん、と咳払いをした私が他の獄魔人達をけしかけると、次の堕天使である酒好きで酔拳使いのサマエルが前に出た。
「わしはなァ…((/◎\)ゴクゴクッ・・・ブハァ)飲めば飲むほど強くなるんじゃい!」
サマエルはそう言って酒瓶に入った酒をラッパ飲みすると、ぷはーっと息を吐く。
「ほう?それは面白いわね!ならその実力を見せてみなさい!」
私はそう言って戦闘体制をとると、サマエルは私に向かって突進してきた。
「おらぁぁぁっ!」
しかし私はその突進をひらりとかわすと彼の背中に蹴りを入れる。
「にゃあっ!?」
蹴りをくらったサマエルは吹っ飛ぶと壁に激突し動かなくなった。
「酒は飲んでも飲まれるな!気をつけなさい!」と私がそう言った瞬間、私の横にいた堕天使であるラミエルが私に向かって槍で突きを放ってくる。
「くっ!?」
間一髪で攻撃を避けた私は反撃にラミエルの顔面に蹴りを入れる。
「うにゃあっ!」
蹴られたラミエルは後ろに倒れると動かなくなった。
「油断大敵よ!大体あんたら酒飲み過ぎなのよ!!」
そんな彼らに私が叱咤していると、今度は2人の堕天使、アザゼルとシェムハザが私に向かってきた。
「この野郎!俺が相手だ!」
「ルシファー様には悪いが力づくで倒させてもらう。」
そう言って2人がかりで襲いかかってくるアザゼルとシェムハザだが、私は彼らの攻撃を軽々と避けると逆に拳や蹴りを入れる。
「ぐはあっ!?」
「ぐおっ!?」
2人を倒した私はにやりと笑うと、次の標的を探し始めるのだった。
堕天使達との戦闘訓練を終えた私が城に戻ると眠気がMAXに達していた。
「眠い……あふ……仕方ない、仮眠をとるか……」
あくびをした私はベッドルームに入ると、そのままベッドに倒れて目を閉じるとあっという間に眠りについたのだった。
目を覚ますと外は既に真っ暗になっていた。
「……寝過ぎたかしら?まあ、もう夜の8時だしいいか」
そう言って私がベッドから起き上がろうとした瞬間、私の体の上に何かがのしかかった。
「むぎゅっ!?」
変な声を出してしまったが私はその正体にすぐ気がついた。そう、炎獄の亜王の2つ名を持つ幼馴染のカエサルという少年だった。
「よォ、ルシファー。久々だな!見てたぜ?あんたも相当な苦労人なんだな。俺も頑張るかな!なんて……」
などと言ってうんうん頷いているカエサルだが、彼の目の下にはクマが出来ていた。よく見るとやつれた表情をしているし、かなりやつれている。
「……あんたも相当苦労したみたいね」
私は彼が苦労しているのを察して、彼の肩をポンと叩くのだった。
To Be Continued……
〜あとがき〜 そんな訳で第1話をお届けしました!いかがだったでしょうか?ルシファー様は結構強くてカッコいいイメージのある堕天使ですが、炎獄の亜王の2つ名を持つ幼馴染の獄魔人少年のカエサル君の方が強いという設定で書かせていただきました! 皆さん、カエサル君を応援してあげてください!!笑 それではまた次回お会いしましょう。
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