第72回 女を飼ふね



あなたって灰色の虹  肌に肌をしずめあっては夜をゆすいだ



かんたんに女を飼ふね 万華鏡のごとくあなたにゆらめく匂ひ



あまやかな傷の気配にサボテンはすぐだめになる蜜のいろして



櫂に掛けるちからのやうに抗へぬ弱さできみに凪いでゐた夏



ほのひかる唾液を骨につけたままにやつとされて二軒目にゆく

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恋愛短歌同好会 石村まい @mainbun

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