第13話 ナンパ、だよね?
『………………………………………あっ、ああ、今行くっ!西河、じゃあな?』
『………………………………………あり得ませんよ。西河には、入学以来ずぅ〜っと嫌われまくってますから。』
………………………………………なんで、名前で呼び捨てなのよっ!
私には『法川さん』なのにっ!
クラスが違うから?
私とは接点が無かったから?
………………………………………なんで?どうしてっ!
思わず東山君を睨みつけてしまう。
………………………………………あれ?
なんで、私、怒ってるんだろうか?
※※※※※※※※※※
「法川さん、少し相談いいかな?」
何故か僕を睨んできたままの法川さんに、ビビりなら声を掛ける。
「うぇっ?あばば……………………えっ?」
何故か動揺する法川さん。
「先生、彼女と少し相談したいのでこの待合室の場所を少しの間、貸してもらえますか?」
「ええ、いいわよ〜、何だったら私も相談に乗るわよ〜?」
「ありがとうございます。法川さんは、にゃんこを連れて帰って面倒見られるのかな?」
「………………………………………実は、姉が猫アレルギーで……………………………」
「………………………………………じゃあさ、一緒に僕ん家来る?」
「………………………………………ナンパかな?」
「………………………………………えっ、あっ、ななななっ!」
「………………………………………ナンパ、だよね?」
『クゥ〜ン…………………………………』
『フミャ……………………………………』
「……………………………………………」
「……………………………………………」
「あ〜、若いって、いいわね〜?」
「先生っ、ちっ、違いますからねっ!」
「………………………………………違うんだ。いいわよ、行きましょうか。」
「えっ………………………………いいの?」
「いいわよ。ナンパじゃないんでしょう?」
「…………………………………行こうか?」
「…………………………………ええ、行きましょうか。」
「先生、ありがとうございました。」
お礼をしてから、箱を抱えて表へ出ると、西河と先程のゴロンした格好のままの『プレアデス君』が待ち構えていた。
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