悪夢

紫閻-sien-

悪夢

《AM2時》


また あの夢で目が覚める

もう何度目だろう あの頃から 同じ夢ばかり見る

それにしても嫌な夢だ 深い水の底に沈んでいく夢


(ん? チャイム こんな真夜中に誰だろうか)

重い腰を上げ玄関に向かう

そんなに鳴らさなくても分かるというのに 誰だろうか

ガチャ 「誰ですか?」 玄関を開けたが誰も居ない


(おかしいな確かにチャイムが)


ふと人の気配を感じ振り返るが誰も居ない

(気のせいだ 寝ぼけてるだけなんだ)

そう思いながらドアを閉めようとしたその時

何者かに腕を掴まれた

(!!!!)


「ユルサナイ」


「その声は まさか・・・・そんなはずは」


「ユルサナイ ユルサナイ ユルサナイ」


《明け方》

男の部屋の前に複数の警察官が


警察官A 「通報のあった部屋はココか」


警察官B 「はい 激しい物音と悲鳴が聞こえたと通報が」


警察官A「とにかく入るぞ」


家に入ると 家の中は何故か水浸しになっている


警察官A 「うわっ なんだこれ なんでこんなに水が」


警察官B 「水漏れではなさそうですね」


警察官が奥に歩を進めると ベッドにはずぶ濡れの男の死体が

恐らく溺死だろう


警察官A 「こんな所で溺死?」


警察官B 「何故でしょうね」


ベッドの下には数十年前の古びた新聞が何故か落ちていた


《19××年 ○月✕日 少年2人が川遊びの最中に溺れ

1人は死亡 もう1人の少年は軽傷》




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悪夢 紫閻-sien- @sien702

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