復讐のトリガー 握るのは彼

第1話 最初の結婚式

「なぎ、本当におめでとう！世界一綺麗な花嫁さんだね！私も本当に嬉しい！」

「ありがとう、みくにこうして祝ってもらえて本当に嬉しい。私、世界一幸せになるね！」

なぎは純白のウェディングドレスに身を包み、会場に響く歓声と拍手に包まれて微笑んでいた。家族、友人、そして会社のみんなに囲まれ、祝福されながら、なぎは世界で一番最高だと思えるくらいの、素晴らしい結婚式を迎えることができた。

式の最後には、海の見えるチャペルに吹く気まぐれな風が心地よく感じられた。なぎは手にしたブーケを軽く振り、その美しい花びらが風に乗って空に舞い上がった。青空と海の青さの中に放たれたブーケがゆっくりと浮かんで、ゲストたちはその美しい光景に息を飲んでいた。手を伸ばす女性たちの上で、まるで光の道ができているように、するすると舞い落ちるブーケは、何と親友のみくの手に吸い込まれるように優雅に舞い降りてきた。初めからみくの手の中にブーケがあったんじゃないかと思うくらい、自然とブーケはそこに存在していた。

みくは驚きと共に喜びの笑顔を浮かべ、ブーケを受け取りながら、

「ありがとう、なぎ！こんなに幸せな日私初めて！」

と声を弾ませた。そんな光景を見て、ゲストたちは感動の拍手を送りながら、なぎとみくの友情の深さと幸せな瞬間に心からの祝福を贈っていた。

なぎは幸せそうな笑顔を浮かべ、

「まさかなぎにブーケが飛んでいくなんて思わなかった」

と隣で微笑んでいるなおの手を握りながら、感謝の気持ちを込めて囁いた。なおもその瞬間を大切にしながら、なぎの手を優しく握りかえすと、

「なぎとみくの友情の証かもね。もしかしたら赤い糸はみくと繋がってたんじゃない？」

となおは冗談っぽく笑った。

なおの言葉になぎは微笑み返し、

「もしかしたらね。みくとの絆は本当に大切だから、それが幸せを呼んでくれたのかもしれない」

と幸せそうな笑顔で返した。

新郎新婦の笑顔が微笑ましい光景を作り出す中、会場は幸福な雰囲気に包まれていた。ゲストたちはなぎとなおの愛の結びつきに心から祝福を捧げ、なぎとみくの友情に感動していた。

式の後、なぎとなおはゲストたちと共に楽しいひとときを過ごし、笑い声や歓声が結婚式の余韻をさらに豊かにしていた。なぎの親友であり会社の同期でもあるみくも、なぎとなおの幸せな瞬間を心から喜び、笑顔で祝福の言葉を贈った。

結婚式が終わった新郎新婦は、幸せいっぱいの車の中で二人だけの時間を楽しんでいた。なおはなぎに寄り添いながら、

「これから先もずっと、お互いを支え合っていこうね」

「ありがとう、私とっても幸せだよ、小川って名前にも早く慣れないとね」

と誓いの言葉を交わし、なぎは幸せな未来への期待に胸を膨らませた。

新しい一歩を踏み出したなぎとなおの物語は、愛と絆に満ちた幸せな冒険の始まりを告げていた。友情、愛情、そして笑顔に満ちた瞬間が重なり合い、これから先の人生がさらなる喜びと成長に満ちていく予感が漂っていた。

そう、あの時なぎはこの幸せがずっと続くと信じていた…。