ワン太の記憶力
超絶だるい日、これは……散歩行けないな、どうしよう? と悩むワン太ママこと香坂。
娘が仕事から帰宅して夜に散歩に行ける日は、まだいいのですよ。
でも飲み会やら残業やら。会社員の夜はままならない……
あらかじめ、夜遅くなると聞いていれば、しんどくても頑張る、鼓舞します。
なんといっても、ワン太、目で圧をかけてくるのです。
まず、目線を外に向けます。そして私を見て、玄関の方向を見て、再び外を見ます。
それからちらっちらっと私に視線を、
「おしっこ、かな?」
もし、それが当たりなら部屋の入口に向かいながら尻尾を振るのです。
違うときは、真顔で私を見つめます。
内心、答えが『散歩』だと察しています。
私が超絶だるくなければ、じゃあ、いくぞなもし! になるのです。
ダメな飼い主、ダメなワン太ママ香坂は、
「今、1時半だから……お昼寝して、起きてから、てくてくしようか? ね、わかるかな?」
つまり、夕方、行きますよと、伝えるのです。
てくてくというのは、散歩のこと。
「ちょっとだるいからね、お昼寝してからー、そのあと、さ、ん、ぽ。ね? 後でかならず行くから。いまは、お、ひ、る、ね」
それを聞いてワン太は、おふとんにごろんします。うでまくらをねだって甘えながらねます。すやすやです。聞き分けがいいときは、スムーズにお昼寝できますが、毎回こうではなく。
超絶だるくても行かねばならんぞ、という場合もあります。体調悪いときはつらいけど、ワン太の喜ぶ姿で割と相殺されて、散歩を楽しめます。
しかし帰宅後、ガチ寝してしまいます。
で、昼寝を楽しんで?目を覚ましたあと、
ワン太は、私の顔をじっと見てきます。
……これは、話を覚えてるな。
そう察した私は、散歩に行く準備をし始めます。
それを見たワン太、玄関まで尻尾振りながらダッシュします。
もしかして、散歩ですか? やったー!
超絶だるくて、
「てくてくは、あしたね。ごめんね。あした、ぜ〜ったい、行くからね」
と話した場合も、覚えているのか、
昨日行きましたよね、行くって言ってたよね!
という圧で、目線で散歩アピールします。
ワン太の賢さと可愛らしさに、きゅんきゅんします。
だるくならない健康な身体になりたいと常々、思っています(´;ω;`)
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