ワン太と猫たちの群像劇 その1

 ワン太がうちに来てから、1年半過ぎた夏。


 我が家の裏庭に2匹のきょうだいの子猫がすみついていました。迷い込んだのか、母猫に捨てられたのかわからないけれど。


 最初、お水や子猫用のごはんをあげるだけ。

 ウチのコになるなんて考えていませんでした。


 2匹は仲良し。警戒心の強いコと、すこしのんびりしたコ。お互いが譲り合うようにごはんを食べているようで。

 そんな感じで一週間くらい?


 2匹ともウチのコにしよう……

というのがどんな流れでそうなったのか、あまり覚えていません。

 ワン太がいるのにいいのかなあ、と、私は実は不安ではありました。


 ワン太を愛護センターから連れ帰るときにと買っていたけど使えなかったケージが活躍しました。

 ケージのなかにごはんをいれて、物置で子猫たちが寝ていたときにつかっていた毛布をしいて。


 私はワン太といたので現場は見ていないんだけど、結論から言えば、

 警戒心の強い子猫は逃げてしまい、のんびりした子猫だけ、うちの子になりました。


 のんびりクンは、きょうだいと離れ離れになりさみしそうでした。

 警戒心の強い子猫ちゃんは、それから数日、ご飯を食べに来ていたけど…… 

 一週間くらい経った頃には、姿を現さなくなりました……


 お友達か、別のきょうだいたちと、べつのところで、過ごしているならいいのだけど。

 警戒心が強いコだし、野良でたくましく……と祈るしかありません。




 それから、猫の部屋を作り、背の高いケージやキャットタワーを買い。


 のんびり猫の、のん君(仮名)が家族になりました。


 


 うちに慣れてきたくらいに、


 ワン太と少しずつ慣れていってもらおう、


 初対面で、ワン太が、

 ケージの中の のん君を見て、


 めちゃくちゃ吠えました。


 これはだめなやつか……


 うちに、のん君が来てから、私以外がのん君の部屋に行って、のん君に話しかける、

 その声をきいていたからか。


 それまで、ワン太だけに向けられていたのが、のん君にも。

 それで、やきもちやいたのでしょう。


 どうにもこうにも仲良くなれず。


 のん君は、私の母にベッタリになり。

 それから、ワン太は、私の母にたいして吠えるようになってしまいました(T_T)


 もう少し、最初にうまくやれていたら、今のような険悪な仲にはならなかったのだろうけど、


 あとのまつり、でした。


 ワン太からしてみれば、突然新しくきた小さな家族に、私以外が、かかりっきりになっているように見えたんだろう、と。


 それでもそのあと、2匹家族が増えてしまうのですが。また後日。


 

 

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