お兄ちゃんの鑑

第1話

うちの中一の息子は、元々優しくて人に気を使う良い子だったのですが、

思春期を迎え、なんだか荒れています。

私には、キツーク、キツーク、キツーク当たります。

ですが不思議なんですよ。

先月生まれた弟には、とっても、とっても、とーーーーってーーーも優しいんです。

「ババア、早く着替え持って来い」

と言いながら、それはそれは熱心におむつ替えをしてくれます。

おしり拭きで、赤ちゃんのまだ青いオケツをたんねんに拭き、新しいおむつを上手にあててくれます。

私が授乳していると、

「ババア、足りねえ分、これで腹いっぱいにさせろ」

と言って、ミルクも作ってきてくれます。

弟が夜泣きすると、母の私より先にガバッと起きてあやしてくれます。

眠い目をこすりながら、赤ちゃん用のガラガラを振ったり、抱っこして歩き回ったり、

「○○君、寝ましょうよ」

と言い聞かせたり、お兄ちゃんの鑑のようです。

んまあああ、不思議な子。ババアだけは余計ですが。

高校生になる頃には、元の優しい子に戻ってくれるかしら。

その時を待ちわびて、母は今日も家事に育児に頑張りまーすヾ(＠⌒ー⌒＠)ノ