月の背中で太陽が笑ってる(随筆)

晴見 紘衣

魔法の時間

人がなにかを書いているのを見るのが好きだ。


絵でも文字でもなんでもいい。その人の頭の中、心の中にあるものを、私に見える形で吐き出してくれている時間が好きでたまらない。


見えないはずのものが見えるようになる、魔法の時間。奇跡の試み。


人の手がなにかを生み出していく。

書く、だけじゃなくて、立体的に作るのでもいい。

子供がお絵かきをしているのも、伝統工芸の職人さんが丁寧に仕上げていくのも、どちらも魔法だ。


いいんですか、わたしが見ちゃっていいんですか、見せてくれるんですか。

と、心の中で大騒ぎしつつ、静かに見入るのです。

 

 

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