第4話


不倫は文化である。


そんな美学が、最近流行している。


寂しいから。

家庭に問題を抱えているから。

夫婦間が上手くいっていないから。


そんな理由で婚外などと呼ばれる相手が出来る。


巻き込まれる側の身にもなってほしい。

自分にとって最大の理解者かつ支援者である父や母が、

自分の父や母ではない人と、

デートをしたり

手を繋いだり

抱き合ったり

二人でしか呼ばないような呼び名で呼び合ったり

そんなものを知りたい子供がどこにいるんだ。

そんなものを見たい子供がどこにいるんだ。

世界中どこを探しても、一人だっていやしない。


不倫はほんの一瞬の出来心だったんだ。


そうだとしたら

きっと人として何かが欠落しているんだろう。

そうだとしたら

体だけが大人になり心は幼稚なままなのだろう。


不倫はどうしようもない理由だったんだ。


そうだとしたら

自分のことしか考えていないのだろう。

そうだとしたら

それがどれだけ周りの人間の人生を狂わせているか知らないのだろう。

そうだとしたら

親になるべき人間ではなかったのだろう。


不倫をして離婚することになったのなら

そうだとしたら

それは本当の愛ではなかったのだろう。

築き上げられた愛や関係は嘘偽りのものだったのだろう。


もし不倫関係に陥りそうな人がいるのなら、

そうだとしたら

どうか思い留まってほしい。

大切なものを失う前に。

大切にしていた人の人生を壊す前に。

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