ツンデレ彼氏と甘々彼氏

おまめ

第1話

「どこがいいの?」


友達の真帆がお弁当を頬張りながら不思議そうに言う。


「…どこって…」


昔からまわりが食いつくようなイケメンに走ることがなかった。


どちらかと言うと見た目は地味。そして自分が吊り目だから何故か反対の垂れ目に惹かれる。


名前は同じクラスの相坂楓くん。身長は高いけど特に何が目立つわけでもなく、いつもニコニコ笑ってるちょっとおバカで天然くん。


彼をいいなぁって思ったのが体育祭の時。


割とうちは進学校の中では高いレベルの高校で、みんな塾に行くのは当たり前だし、内申よくするために頑張ってるようなところがあって、成績に関係ない体育祭なんて頑張らない子がほとんどなのに、相坂くんは違った。


なんでこの高校に来たんだろうって思うくらい、体育祭とか文化祭とか成績に関係ないところで頑張る子だった。


でもちゃーんと成績も上位10位内に入ってて、


「一見バカっぽいのにな」


なーんて友達によくからかわれていた。


だから『おバカで天然くん』って言うのはあくまで、一見、だ。

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