肉を食べる♪肉を食べる♪肉がたべれるぞ〜♪ 3
「裸の変なおっちゃん!!ありがとなっ!!!」
「めっちゃうめ──」
「四郎君、三郎君、変なおっちゃんで悪かったな!!けど、変なおっちゃんが焼いた肉は美味いだろ!?今日は少ししか無いからちょっとしか食べられないと思うがこれからも食べる機会あると思うから楽しみにしてろよ。五郎君はまだ食べられないと思うから特別にこれを上げよう」
そう言うとオレは1番下の子に飴玉を口に入れてあげた。
「母ちゃん、これ甘いよ!すっごい甘いよー!!」
五郎君狂喜乱舞しとる!ふははは、これでこの村人の餌付けでオレを必要とされ、便利な道具、ご飯を用意したらもっとオレを必要とされ、この時代での家を建てるのも協力してくれるだろう!!
今度こそチートか!?チートの始まりか!?ふはははははっ!!おっといけねー。また内なるもう一人のオレが出てくるとこだった。
みんなに美味しいと褒められたら変な裸のおっちゃん扱いなのにすぐ忘れてしまうな。すると1番上の子供が話し掛けてきた。
「おじさん、美味しい食べ物ありがとな!最初母ちゃんに、父ちゃんが変な人連れて来たから話してはいけませんって言われたから話さなかったけど、おじさんは凄いんだな」
オレは軽くへこむ。人妻だがこの時代最初に話し掛けてきてくれた八兵衛村長の奥さんが実はオレの事、変人扱いしていた件について。
「申し訳ありません。やはり最初その・・・・服を着られてなかったので家無し、流浪のボロかと・・。見ての通り主人は人が良いので変な人でも助けてしまうので・・」
と申し訳なさそうに謝罪してきた。
内心オレは超超超超超超超超へこみました。あんなに対応良く言葉遣いも丁寧に接してくれたから、ワンチャン物で釣って八兵衛村長と別れさせてオレに・・・・ゲフンゲフン・・・と思ってたのに内心変な人扱いかよ…。まぁこれもしょうがないっちゃしょうがないけど。
「たしかに褌一丁なので初めて会った人なら警戒されて当たり前です。にも関わらず寝床をお貸し頂いてありがとうございます。今日も借りるかとは思いますがよろしくお願いします」
さすがにまだ八兵衛村長宅から出てはいけないのでもう一泊だけさせてもらおうとお願いした。
一通りみんなに一切れずつ食べてもらったが意外とだいぶ余ってしまってる。
「よっしゃっ!!この際大盤振る舞いじゃ!!」
そう言い残りのネットスーパーのお肉も出して一気に焼き始める。
オレも食べたいけどこの分じゃ残りそうにないがオレはこれからいつでも食べれるから今日は村の人達に堪能してもらおう。
みんなわいのわいの言いながら『褌の焼いた肉はうめー』とか『いやいや、この褌特製の黒い汁こそ至高』とかオレの事を褒めてるつもりだろうがあだ名が褌になりそうな事に内心焦る。「好きで褌じゃないんだが」と一人呟く。
みんなが騒いだせいか来なかった他の人達も集まってきた。
「おーうっ!お前あの例の褌野郎は信用できねぇ〜とか言って来ないんじゃなかったのか?」
いやいや、八兵衛村長?例の褌野郎の例とは何ですか!?!?
「おうっおうっ!この騒ぎはそこの例の褌野郎の仕業か?こんな美味そうな匂いをされたっちゃー夜も寝れそうもないんでな。確認のために来ただけだぃ」
そう言ったのは勘助だった。好きで褌で居る訳じゃねーよ!!と内心思いつつ、
「これはオレが仕留めた猪という獣の肉です。特別な味付けをしています。良かったら食べますか?八兵衛村長ですら戦が始まるくらいに殺気立てて肉の列に並ぶくらい美味しいですよ?」
「てやんでいっ!!俺がそんな得体の知れ・・な・・・・い・・・・良い匂いだなぁぁ〜。そこまで言うなら一つだけ食べてやろうじゃねーか!!・・・・・うっんめ───っ!!!ぬぅあんだぁ!!この食い物は!!!」
そこからは早かった。ほぼ全員集合した人達に肉を焼いては渡し焼いては渡しをオレは繰り返した。
途中タレが切れそうだったがなんとか追加購入せずに済んだ。子供には飴玉を渡し大人達には肉を、オレはというと・・・・新しいあだ名、焼肉褌おじさんと子供達に命名された・・・・。
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