第5話

男友達に、「そんなにその人が好きなのか」と聞かれました。



「まだまだこれからって気持ちがあるとはいえ、振られたことに結構ショックを受けてる」


と私が言ったときの話です。



その友人の言葉の意図は分かりませんが、私は少し考えて


「彼氏が欲しいだけなら次に行こうって思えるけど」


「私は彼氏が欲しいんじゃなくて、その人と一緒にいたいから付き合いたい」


と答えました。


なんて言えば良いのか分からなくて、ぐちゃぐちゃな日本語で、彼が納得したかは分かりませんでしたが。



私の友人は恐らく「恋人が欲しくて恋愛をする」というタイプが多いので、

その中では私のような人は珍しいのだと思います。


それに彼も先日好きな女の子に振られた身で、自分がこれからどうすればいいのか分からないといった状況なのでしょう。



私だって、本当はもう諦めた方がいいんじゃないかと考えないわけではありません。


でもまだ、少し早いかなとか思っているのです。



もう会えなくなるか、その人に恋人ができるまでは


私はきっとその人のことを好きでいます。

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