第14話 加代と真理子

(加代と真理子)


 真理子が家に帰ると、加代は居間のソファーの上で浴衣を着て、横になって寝ていた。


「お母さん、風邪ひくわよー」


「……、お帰りー」


「お母さん、浴衣じゃないー!」


「……、そうよ、真理の浴衣を見ていたら、私も着たくなったのよ……」


「じゃー、もしかして、裸で、……」


 真理子は、寝ている加代の襟を少しだけ開いて覗いた。


「……、え、そうよー、やっぱりこの方が気持ちいいわよねー、最近、浴衣着ないから、忘れていたわー、この感じ……」


「もーう、真似しないでよねー」


「真似じゃないわよ。真理が小さいころ、一緒に寝ていたじゃない、あの時の浴衣よ。真理がおっぱいしゃぶりやすいように浴衣で寝ていたんだからー」


 その話を聞いて、真理子は、ソファーで寝ている加代の横で座り込んで、加代の胸にそっと頬を付けた。


「こんな風に……」


「そうよー、……」


 加代は両手で真理子を抱き寄せた。

 その時、加代のはだけた浴衣の襟から、ふくよかな乳房が見えた。


 真理子は、思い出したように襟の中に手を入れて、乳房を掴んで口に入れた。


 加代は、真理子の髪を撫でながら……


「……、赤ちゃんねー」


 真理子は、しゃぶっていた乳首を離して

「大人でも、おっぱいしゃぶる人いるじゃない……」


 真理子は、もう一度、乳首を口に入れた。


「……、そんなの、何処で覚えたのよー」


「女性週刊誌に書いてあったわ!」


 真理子は、唇で乳首を撫でまわしてから、もう一度、今度は深く乳首をしゃぶった。


「もーうー、他に見るものないの……?」


「それに、さっき雪子ちゃんのおっぱいもしゃぶっていたのよー」


「……、えー、何やっているのよー! 二人で……」


「でも、雪子ちゃんのおっぱいも大きいと思っていたけど、お母さんのに比べたら小さいわね……」

 真理子は、乳首をくわえながら、ふくよかな乳房を感じるように揉んだ。


「中学生のおっぱいに比べたら、年期が違うからねー」


「……、あたしのおっぱいも、お母さんみたいに大きくなるかなー?」


「なるんじゃない、親子だからねー」


「嬉しいわー!」


 真理子は、少し起き上がって、加代のはだけた浴衣から、二つの大きな乳房を両手で揉みほぐしながら、微笑んで言った。


 加代は、それに合わせて、仰向けになった。


「おっぱいは、揉んだ方がいいって、女性週刊誌に書いてあったわ……」


「……、それは乳がん予防の話よー!」


「じゃー、もっといっぱい揉まないと……」


 真理子は、両手で両方の乳房を激しく揺らすように揉んだ。


「……、気持ちいいでしょうー?」


「うーん、気持ちいいわー!」


 加代は、両腕を肩まで上げて、両方の胸を真理子に差し出した。


「おっぱいはねー、脇の下から、乳房の下を上に持ち上げるように揉むのよ……」


「こんな風にー、……」


「うー、そうよー、気持ちいいわー」


「あたしも触っていて気持ちいいからー、お母さんのおっぱい触ったの何年ぶりかしら……」


「東京じゃーなかったわねー、……、でも、嬉しいわ、娘におっぱい揉んでもらえて……」


「そうよ、お母さん離婚しちゃったから、おっぱい揉んでくれる人、いなくなっちゃったから、これから、あたしが揉んであげるわー」


「……、そうねー、嬉しいわー!」

 

「そう、お母さん、嬉しいい、これも雪子ちゃんのおかげよ。いつも裸で抱き合っているから、慣れちゃったわ……」


「あなたたち、怖いわねー」


「でも、やっぱりお母さんのが一番よー! おっぱい、大きくて気持ちいいからー」


 真理子は、加代の浴衣からはだけた乳房に飛び込むように、もう一度、乳首をくわえた。

 加代は、それを優しく抱き寄せ……


「……、真理、たまには、一緒に寝ようか?」


 真理子は、乳首をしゃぶりながら小首をかしげて返事をした。





 二人が、一緒に加代のベットの中に入って、もう一度抱き合っていたとき、真理子がおもむろに話し出した。


「そう言えば、誠さん帰ってきたんだって、さっき雪子ちゃんの家で訊いてきたわ……」


「……、そう」


 加代はひとこと言っただけだった。


「気にならない……」


「……、どうして?」


 真理子は加代の顔を覗いた。


「好きだったんでしょう……?」


「……、誰から訊いたの?」


「雪子ちゃんが言っていたわー」


 真理子はもう一度、加代の浴衣からおっぱいを出して口に入れた。


「……、そんなんじゃないわ」


 真理子は、小さいときみたいに乳首を吸ってみたが、お乳は出てこなかった。


「でも、誠さんは、今でもお母さんのことが好きみたいよ!」


 真理子は、片足を加代の足に絡ませた。


「……、誠さんが言ったの?」


「雪子ちゃんが、言ったのよ……」


 真理子は、乳首で遊ぶように舌の上で転がした。


「……、ただのお隣さんの幼馴染よ!」


「いつも一緒に遊んでいたんでしょうー、あたしと雪子ちゃんみたいに……?」


「……、そうね、……、でも、あなたたちみたいに、裸で抱き合わなかったわ!」


「それはそうねー、でも裸で抱き合っていたら、今ごろ結婚していたかもねー!」


「……、そうかもね。それで、誠さんはお隣さんにいるの?」


「やっぱり、気になるのねー」


「そうじゃーないけど……、知らんぷりもできないでしょうー!」


「そうかしら……?」


「そうよ、……!」


「でも、残念、お隣さんには、いないわー!」


「そう、もう帰ったのね……」


「違うわー、お隣さんには、来なかったみたいなのよー」


「そうなの……?」


「合わせる顔がないってー」


「そう、じゃーどうして、帰ってきたって分かったの?」


「お兄さんの病院に見舞いに来たんだって……」


「あ、そうね……」


「それで、明日から白馬の山小屋で仕事するんだってー」


「そうなの……」


「それで、お爺さんが誠さんに逢いに行くんだって……」


「そう、……」


「あたしも、雪子ちゃんも連れて行ってくれるって!」


「よかったわねー、じゃー登山用具がいるわねー」


「お母さんも、行かない?」


「……、ちょっと今は行けないわねー、畑が忙しいから……」


 今は、リンゴ農家は、摘果と袋掛けが忙しい時期、それに桃もやっている農家は、そろそろ収穫になる。


 でも、夏休み頃は、ひとまず終わりを迎えるはずと鈴子から聞いていた。


 だから、お爺さんは誠さんに逢いに行くのだから……


 真理子は、二人の間のわだかまりを感じていた。




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