第28話・色々発見

 二日目はお米を育てて、ついに農業レベルが10になった。【中級農業スキル】を習得、品種改良のアーツを覚えた。


 これは異なるアイテムを合わせて、新しい作物を作るアーツ。かなりいろんな人が試しているが、いまのところ少ない人数でやっているから成功例はいまは無い。


 失敗データは攻略サイトに載っている。ふむふむと確認してから、島へと向かう。


 島で色々売る中、その中にはNPCもいる。


「店長さん、これはなんですか?」


「刀という武器です。とはいえ、専業の方が作るにはいささか下の下ですが、切れ味は良いですよ」


「ふーむ」


 コボルトの職人がそれをまじまじ見ながら、別のコボルトがお米料理を買って食べてみる。


「おおうまい。こんなうまいものがあるのか」


「これで作るお酒ですか、なかなか良いですね」


 ケットシーの若者がそう言い、一本買っていく。


 プレイヤーも大人しく並んで買っている。NPCに自分の分が取られる。なんていうプレイヤーはいない。そういう人は初期にはちらほらいたが、周りからの目と運営コールでいなくなったからね。いまでは発展に役に立つと思われているし。


 私は少し時間が空くから、少し遺跡の方と辺りのフィールドを見に行くと言って、若葉さんを残してみんなで移動。


 遺跡の方は少し列になっていて、いったんスルーする。人の少ない、王国周辺を探索した。


「ハチハチとクィーンハチハチか」


 蜂型モンスターが現れ、それを倒したりする。ミートパピヨンという、蜜袋を貯め込んで飛ぶ蝶々がいる。


 袋を破壊せずに倒すと蜜袋が手に入るため、うまく倒して集めることにした。


「お父さんいっぱい取れた!」


「よしよし、ソフィは器用だね」


「えへへ」


 ルビは残念ながら火力が高く破壊、カナリアも苦戦しながら戦い、ダイチは他のモンスター。ソフィとユキがうまく蜜袋を集めていく。


 そして探索だが、意外なものを見つけた。


「スパイスか」


 採取ポイントでコリアンダー、ターメリック、クミンが取れる。シナモンとサフランもだ。


 野生のスパイスは珍しいな。アイテム名はゲームならでは名前だが、匂いで分かる。さすが五感で感じるゲーム、はっきりわかって凄い。この国にスパイスがあるのか調べることにした。


 最大の発見はこいつだ。


「カカオの木」


 カオの実と言う、カカオの実を見つけた。ゲームの中で見つけるかもと思い、現物を探したから分かるぞ。仕分けの目だけは腐っていない。


 これは大収穫だ。これを持って町に戻る。気分は大金を見つけたような気分だ。


 冒険者ギルドへと顔を出す。どういったものがあるか確認すると、蜜袋、ソルジャカブトの角、ヤイバクワガタの牙など、いろんな昆虫モンスターがいるな。


 蜜袋もあるが、これをいくつか卸すときに使い方を教わろう。受付のお嬢さんがしっかりと蜜の取り方を教えてくれた。


「そういえば、私達の世界だと料理に使える素材がたくさん群生していたが、ここはそれらを採取するんですか?」


「それはどういったものですか?」


 受付のケットシーにカオの実とスパイスを見せる。


「カオの実は苦いですが栄養価が高く、飲む薬として重宝しますが、これらは?」


「スパイスは無いんですか」


「スパイスというものですか?」


 使い方は私は少し怪しいぞ。アイテム名でこれだと分かっただけだ。それを素直に伝え、スパイスは主に匂い消し、香りづけなど、用途は様々だと伝える。


 胡椒があったのも収穫だ。これも詳しく知らないが、白コショウとかにできるはず。若葉さんはカレー凝ってるから知ってるかもしれない。


 とりあえず品物の回収は問題ないので、その後はお暇した。市場と行ってもこの国の市場に出向き、買い物を楽しむ。


 キャベツがエルフ国から、ドワーフ国から葡萄とパイナップルが買えた。値段はかなり高いが、輸入品だから仕方ないだろう。


 若葉さんはスパイスに喜び、私は素材を持って、品種改良を試すつもりだ。


「さてと、少し試すか」


「ご」


 ダイチもいる中、色々と試してみるが、失敗レシピができる。ゴミくずは肥料に錬成するしかないな。


 しばらくしていると、芋から二つ、種ができた。


「おっ、これは初めて成功か」


 蜜袋と芋の実と芋の実と豆。ダイチが早速植えたそうだ。


 帰ったら早く生るように肥料を使い、すぐに収穫しよう。


 私達がそうしていると、他の子は色々している。


 カナリアは刺繍で物を作り、ソフィは錬金術、ルビは鍛冶、ユキは料理と楽しそうにしている。


 いくつもの失敗作ができるが、初めのうちだから仕方ないね。


「母上、これを乾燥させて粉にするのか?」


「ええスパイスはこうやって」


 ユキと共にスパイスを使いだす若葉さん。本格的な物作る気だ。


 子供達や大勢が食べにくる時、決まって豪快な料理作るのが好きだからなあ。


 現実だと残すのも悪いから、機会が減ったが、こっちは問題ない。むしろ足りなないくらいだろうから、存分に作ってもらおう。


 魚が欲しいとのことで魚を取りにみんなで釣りにも出向く。いつの間にかみんな釣りスキル持ちになったのは少しうれしいと思った。

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