登場人物紹介② 【フレン・ウォーバック】
第36話
ヴァレッタ学園自然科学部普通科の第24期生。
周囲からは頼りにされるリーダー気質の持ち主で、後輩からも先輩からも慕われている。
苦手なものは特になく、「何事も経験から」がモットーの行動力オバケ。
しかしその行動力が災いして、時々ヘマをすることも。
ただ、そんなミスもカバーできる多彩な一面を持っており、あらゆる分野に対して柔軟に適応できる器用さが特徴。
直情型で、理屈っぽい人間を嫌っている。
その反面現実主義者で、何事も計画立てて行動することが大切であると周囲には漏らしている。
葵とは幼馴染であり、ヴァレッタ学園に転入してきた彼女のことを“同郷の仲”として慕っている。
フレンもまた施設育ちの人間で、幼い頃は姉と一緒に学園内の児童養護施設に預けられていた。
学園都市バラムには児童を育成する3つの主な教育施設があり、0歳から2歳まで入園できる保育園(デイケア)、2~5歳の子どもが入園できる幼稚園(プレスクール)、そして、5〜6歳になると就学前教育としてキンダーガーデンに1~2年通うことになる。
フレンはプレスクールまでは他の生徒と同様に順調に子供時代を過ごしていたが、自らの能力に目覚め、周囲の子供に危害が及んでしまってからは、特別保護区内の施設に預けられてしまった。
イレギュラーとしての能力、「オーバーヒート」の能力をコントロールするまでの間、彼女を能力者の1人として基礎から指導するため、能力を分析・研究する『ナノテクノロジー総合プロジェクトセンター』の研究所支部内で、「能力」についてのさまざまな知識やスキルを学んだ。
彼女の器用な一面は、研究所で彼女の教育係を担当していた自然科学研究員の“西条ミサト”の指導による部分が大きく、「研究に勝る研究成果はあり得ない」という研究者としてのミサトの考え方が、フレンの人格形成に於いて大きな影響を与えていた。
ミサトは“元ヤン”であり、普段はタバコと酒を嗜んでいる研究者にはあるまじき不摂生な生活を送っていた。
そういった反面教師な一面も、あるいは…
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【主な技一覧】
・火炎壁(ファイヤーウォール)…自らの体内で生成した熱エネルギーを外へと拡張し、あらゆる物質を溶かす炎の壁を形成する。表面温度は数千℃にも及び、水は一瞬で気化、蒸発する。鉄の融点である1538℃にも短時間で上昇させることが可能で、一度壁を形成したが最後、彼女の肉体への直接的な接触は、相応のエネルギー量と物質の性質が必要となる。ただし、このモードに移行した後の彼女は行動が制限され、とくに攻撃面での選択肢は通常時の半分以下となり、あらゆる運動に伴う「範囲」も縮小する。このため、ファイヤーウォールの強度を1〜5に分け、攻守のバランスを取ることが現在の彼女のトレンド。ファイヤーウォールを展開しながら近距離での攻撃を繰り出す新技、【乱双炎】(フレイムランス)は、スタミナの消費を抑えつつ効率的に炎の斬撃を“放つ”ことができる。範囲自体は10メートルにも及ばないため、使用するタイミングには注意が必要。
・炎弾(フレイムバレット)…エネルギーを両腕にだけ集め、その威力と濃度を最大限に高めた攻撃特化型の技(打撃系)。幼い頃から体術を学んできた彼女にとっては非常に相性が良く、近距離型の戦闘スタイルに直接組み合わせることが可能。防御の面ではファイヤーウォール起動時に比べて格段に(彼女自身の耐久性能が)落ちるが、持ち前の勘と身のこなしで敵の攻撃をかわしつつ、接近戦での優位性と爆発的な攻撃性能を発揮することができる。彼女曰く、“攻撃こそが最大の防御”。
・爆発(エクスプロード)…ファイヤーウォールは自らの体表の外側にエネルギーを拡張した防御技だが、エクスプロードはその反対、体表の内側にエネルギーを“濃縮”させる超高密度の圧力状態を構築する。常時開放型のファイヤーウォールとは違い、体表という“壁”の内側にエネルギーを密閉、圧縮することで、およそ数万℃にも及ぶ熱エネルギーを“一度に”外へ放出することができる。ただし、発動には他の技よりも時間がかかり、かつ行動や移動にも制限がかかることから、実践向きとは言い難い。攻撃範囲自体も無差別であり、チーム戦には不向き。使用した後は著しい体力の消耗も伴うことから、相打ち覚悟の奥の手と言ってもいい。
SLOW STEP -東京事変編-【1巻】 平木明日香 @4963251
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