第4話


 「おいおい、レニーってあんたのことだったんか」



 ビショップのムードメーカー、もといお調子者の”ザンダー・レザック”。


 液体金属(メタル)の特殊能力者。


 厄介な相手がきたもんだ…


 コイツもどっちかって言うと防御系でしょ?


 はぁ、めんどくさ



 「前回壁壊したらしいじゃん?」


 「うるさい」


 「今日は勘弁してくれよ?変ないちゃもんつけられても困るし」



 ルールは簡単だ。


 相手を戦闘不能にさせ、演習用の拘束具を両腕に取り付けた方が勝ち。


 過度に攻撃したり、演習場のフィールドを破壊したりしなければ、何をしても許される。


 と、私は認識している。

 

 いちいち難しいことは考えてらんないし。


 よっぽど弱いやつじゃなけりゃ、ちょっとやそっとのことじゃぶっ倒れたりしない。


 さ、始めようか?


 さっさとステージに立ちなよ。



 ドーム内のフィールドは、基本はフラットな設計になっている。


 エリア8もそうだ。


 ありふれた芝生に、格子状に鉄骨が入り組んだ屋根。


 エリアによっては湖のようになってたり、ゴツゴツした岩場のようなところもある。


 嫌いなのは湿地かな?


 濡れるのが嫌いなんだ。


 ズブズブしてるっていうか、動きづらいのがとくに。

 

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