不登校な俺を支えてくる幼馴染のJKは俺が大好きな変態さん♡

アレクサンドル

第1話 マジで"男子高校生な"女子高生



 6月1日。






 行くか……



 

 俺は前を向き、気持ちを入れ替え前を向こうとする。



 「…………あ、あ、やっぱ無理だ」



 そして、3秒で自宅に戻る。



 

 俺、小柳隼人こやなぎはやとはどうしても学校に行け出せずにいた。




 行くって心に決めたんだけどな……あー……





 挫けそうなんですよね……




 今、10時10分……




 俺は高校に行けずにいた。



 そう、つまり不登校ってことね。




 いや、自分で言うと頭おかしくなりそうなんだけど……




 俺は別に悪い生徒ではないって思いたいんだよ。



 でも、前を向けずにこうなってしまったと言う訳です……





 発端は高2の4月ごろ……





 俺があまりに口下手なので周りからは変な奴とレッテルを貼られ、気づけば1人になっていた。上手く会話できないだけなのにな……



 本当に別に俺ってオタクでもなければスケベ男子という訳でもなく、ただ単に普通な奴なんだ。





 普通過ぎて話す話題がないってのもあるんだよな……




 つまり、色々と流行り物に疎く、歌もテレビもドラマもあまり見ない。俺がやるのはゲームか2chかツイッターのツイート欄かそんなもんだ。アニメは多少は見るがそんな熱中している訳ではない……






 いわゆる無キャってことなのかな……




 認めたくないけどただボーッと生きていて……周りから拒絶されていき、こう行き着いた訳だ。



 あー………





 何で俺ってこんななんだろ……






 辛いな…








 ガチャ



 「あ、隼人」

 「柚葉!!!!何だよ急に!!!つーか家入ってくんなよ!!!せめて寝室入る前はノックしろよ!!!」

 「ごめんごめーん」




 大柳柚葉おおやなぎゆずは




 身長175cmの長身でモデルをやっている言いたくないけど超美人女子だ。



 整った顔立ちに長い黒髪のポニーテール……そして豊満なバストで、スラリとしたスタイル……



 マジでシコりたくなるのはここだけの話……




 あ、実際シコったのは数回あるけど………そ、それは誰にも言わないでね?





 「隼人ー」




 柚葉はベッドに座っている俺に近づいてきた。




 「な、何?」




 やっぱ背が俺一緒くらいあるとなんか威圧感があるな……









 「隼人はビニール袋は何分被っていられると思う?」



 「」






 そう、柚葉の性格は男子小学生と男子中学生、そしてアメリカの男子学生とか……色々と好奇心旺盛で狂った性格をしている。





 「さぁ、試してみれば?」

 「分かった!じゃあ、時間測ってね?」




 そう笑顔でウインクしてくる………



 


 









 ん?これどういう状況?





 これを聞いた人々は絶対にそう思うだろう。




 だってコミュ障で友達がほぼいない、引きこもりの俺の寝室に俺と正反対な超美人女子高生が寝室に入ってきた訳だ。










 は?死ね。






 普通だったらそう思うだろうな。それは俺でも分かってる。



 だって引きこもりなのに家に上がって俺と遊ぼうとしてくる女子なんて普通いないだろ……





 だから、俺は思った。





 "なんか、遊ばれてるんだろうな"と。





 だってそうじゃん。引きこもりの上に正直、見た目だって普通、そして引きこもり……普通は親だって部屋に入れたくないんだよ……





 なのに放課後になって時間がある日に柚葉は堂々と上がってくる。




 何でだよ……





 「あ、じゃあ測っててよー?」パサッ

 「なぁ、本当に大丈夫?窒息しない?こんなとこで倒れられても俺が困るんだけど……」

 「大丈夫大丈夫!!もし、倒れたら人工呼吸をしてよね!」

 「はぁーー……何言ってんのお前?そんなんできたら俺は……」

 「あ、でも、袋は透明だから私の顔見てヤバそうだったら止めてよ。それでいいじゃん?」

 「…………ふざけるなよ……何でそんなお気楽なの?おかしくない?」

 「いいじゃんいいじゃん!測ってよー」



 

 そう無邪気に笑う……




 マジでお気楽なんだよな……このおバカさんは……







 「そっれじゃあ行くよーー?」

 「はーい」

 「それっ!!」




 パサッ。




 空気を含んで膨らんだ大きなポリ袋を柚葉は被った。





 「」





 だから嫌だったんだよ……





 「どーかなー?隼人ー?」

 「喋るな。酸素減るぞ」

 「あ、そっか」





 袋越しで頬を膨らませて目を閉じている……






 「」





 ビクッ。




 





 めっちゃ可愛いんだよな……




 唆られる……








 畜生!!!!



 ご褒美過ぎるぞ!!!!!






 「……うぐっ……ぐぐっ……」

 「57,58,59,5分」




 パサッ!!!!!





 「プハッ!!!!……はぁ……はぁ……」



 


 柚葉は袋を頭から脱ぎ捨てた。




 「やった5分行けたーー!!!」

 「良かったな。でも、頭痛くないか?酸欠になっていないな?顔赤いぞ」

 「大丈夫だってーー。頑張った私は凄くない?」

 「こんなくだらないことで力を発揮するくだらなさは凄いよ」

 「もう!!素直に褒めてよ!!」





 頬を膨らます柚葉……




 まぁ、可愛いとは思ったけどさ…



 でも……





 「あ、じゃあさじゃあさ次は何分壁倒立できるか測ってよー」

 「え、まだやんの?」

 「え?後はどれくらいで1リットルの水を飲めるのか、何分腕立てできるか、どれくらい息を止めてられるか、後は……」




 「」






 今日はそんな感じね……




 柚葉はマジでくっだらない男子がやる挑戦ごとを"わざわざ"俺の家でやってくる。




 いや、自分の家で友達とやってくれよーー……




 マジで勃起が止まんねーよ……つーか出てきそうだよ……







 体張る姿がマジで可愛過ぎるからなぁ…!!!!!!!!








 でも、



 大柳柚葉おおやなぎゆずはは学校での話をしてこない……



 俺が聞いたことには答えてくれるけどいつも何かしらDVDや漫画、ゲーム、お菓子を持ってきて俺の寝室で喋ってくれる。




 恐らくだが……











 俺が勃起して性的な目で見てたのにも気づいている。





 でも、毎日来てくれる……





 何でだろうな……





 一度、柚葉に聞いたことがある。






 「どうしていつも俺の家に来てくれるの?」

 「え?」








 そして無邪気に笑ってこう言う……








 「隼人といるととても楽しいから」






 あー、畜生……





 好きになっちゃったらどうすんだよ……!!!!


 友達だけどさ……







 でも……俺は決めている。






 大柳柚葉とはいずれ関わらなくなる人間だ。





 だから……



 いずれ感謝を言った後、ちゃんと本音を言おう…と。




 




 でも今は楽しいから……



 この時間を楽しも…

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