第1話 幼馴染みの4人
俺達4人は小学校からの幼馴染みだ。中学に上がるまでは男女の垣根もなくふざけ合っていた。
中学生になってから少しずつ色気付く年頃になって、関係性は変わっていって高校生になったがそれでも4人でつるんでいる……
「
「ハンッ!なに言ってやがる、勝ったもん勝ちだ!」
「アハハハ、ラーくん下手っぴ!」
「茶楽雄くん手加減してあげてね?
あと茶楽雄さんそろそろ手加減していただけませんか?昼めし3食奢りは割とキツイです……
「まったく茶楽雄に歯が立たなかった……剰えまさかいよなにすら負けるとは……」
「あはは、ラーくんがあたしに勝とうなんて10年早いのですぅ」
俺の昼めし……茶楽雄に4食にいよなに1食。来週どう過ごそう……
「羅怜央くん来週はお弁当作ってあげるね?」
「マジすか!?天使か女神?デュワー」
「莉音、羅怜央を甘やかすな。羅怜央てめぇそんな甘っちょろいこと言わねぇよな?」
「え?普通に言うよ?悔しいだろー負け組!これが勝ち組よワッハッハー」
「りっちゃーん、チャラくんじゃないけど1回ラーくんには痛い目見せたほうがいいと思うんだぁ?」
いよなてめぇ女神さまになに吹き込んでんだ!
「あはははは……」
隣の家にいよなを送り届け、茶楽雄は反対方向なのでいよな宅前で解散。莉音とふたりで手を繋ぎ歩いている。
「あいつら接待プレイというものを知らないのか?」
世の道理というものを説いていると、
「くすくす、羅怜央くんそーいうの嫌うくせに」
「だからバレないようにやるのが接待プレイじゃん」
何気ない一言だったのだが莉音の何かに触れたらしく、
「バレないように……か」
「なんだよ、なんか隠し事で「そんなのないよ!」うわびっくりした!」
莉音にしては珍しく食い気味に言ってくるのに驚いてしまった。
「ごめんなさい、びっくりしちゃったね?」
「いやまあびっくりしたけど……」
莉音は4人の中でも大人しくて物静かで俺たち3人のドタバタを見てくすくす笑っているイメージが強い。その物静かなところに惹かれて、くすくす笑っている顔がかわいくて告白して付き合うことになった。
「それで、明日はやっぱり無理か?」
日曜日にデートに誘って断られているがもう一度誘ってみる。
「ごめんなさい……どうしても外せない用事で……」
「このところそれ多いな、他の男とでも会ってんのか?」
冗談めかしてこのところ会えない日が増えてきたことを揶揄すると、莉音は表情を強張らせて、
「違います!他の人となんて会ってません!ほんとに用事なんですごめんなさい!今度は会えるようにするから嫌いにならないで!」
急に勢い込んで言い立てる。
「いやいや、それくらいで嫌いになったりしないから……どうしたよ?」
「ごめんなさいいきなり……」
なんだか気不味い雰囲気になったが、幸いすぐ莉音の家に到着した。いつものように握っていた手を放すとき軽くキスをするが、いつもの柔らかさがなく心なしか唇が固くなってたように感じる。
莉音が家に入ったのを確認して俺も家路につく、夜は大分肌寒くなってきたな……コートを着てくればよかったか?ここ何日かだけでまた気温が戻るそうだからいいか?まあ必要ならおふくろが出してくれるだろう。
明日の日曜日、デートがお預けになったかー。どう過ごそうか……
◇◆◇◆
お読みいただきありがとうございます。
第1話なのでまだ平和ですね……
書いた本人ですが、羅怜央くんと茶楽雄くんが一緒に遊んでるの違和感しかねぇ(笑)
次回も読んでいただけると嬉しいです。
莉音さんの居ない世界線です。
でも羅怜央くんはNTRされます。ナンデダロウネ?
https://kakuyomu.jp/works/16817330664277862919
サレ妻の復讐ものですが明るい雰囲気です。
コンテスト出品作品ですので応援してくださいお願いします!
https://kakuyomu.jp/works/16817330665273163974
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます