Blue Rose

ふわり

『Blue Rose〜第1話』

《登場人物》

男1×女1

マスター Barのマスター。男性。

女性 客。いつも決まって青いカクテルを注文する。

《概要》

とあるBar。初めて訪れた女性が注文したのは「青いカクテル」。

名前のわからない青いカクテルが何なのか?

女性はなぜ青いカクテルを注文するのか?

3話完結の第1話。

《目安》7分程度


* ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ * ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ *


声劇・ボイスドラマ用台本です。

各種配信アプリにてご利用いただけます。


ご利用の際は、配信(投稿)後でかまいませんのでコメントまたは𝕏(旧Twitter)のDMにてご報告をいただけると嬉しいです。

𝕏@fuwari3333


なお、YouTubeその他、投げ銭アプリにてご利用の際は必ず作者名、𝕏ID、タイトルを明記してください。


※Spoonでご利用の際はタグに

#台本ふわり

と入れてください。


* ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ * ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ *


『Blue Rose〜第1話』


ここはお客様に、お酒と安らげる時間を提供する空間。


お客様にとって、それは思い出の味かもしれない。

心を込めて、この一杯を。

      

ー「Blue Rose」(タイトルコール)ー


(入店SE)


マスター「いらっしゃいませ。お好きな席にどうぞ」


女性「あ…はい」


マスター「メニューをどうぞ」


女性「ありがとうございます。(間) あの…青いカクテルって、どんなものがありますか?」


マスター「青いカクテルでございますか?そうですね…いくつかございますよ。ブルーハワイとかチャイナブルーとか…どんなお味のものがよろしいでしょうか?」


女性「あの…名前がわからなくて…ただ、青い色だけが記憶にあるんです」

マスター「そうですか…。かしこまりました。少々お待ちください」


(カクテルのSE)


マスター「どうぞ。こちら、ブルームーンでございます。ジンとバイオレットリキュールを合わせています」


女性「いただきます。(一口飲んで)おいしい…!でも…これじゃなかったみたいです」


マスター「それは…すみません」


女性「いえ、いいんです。こちらこそ、変な注文してすみません」


マスター「こちら、サービスでございます。初めてのお客様にお出ししております」


女性「わ…!いただきます」


マスター「どうぞ、ごゆっくりお召し上がりください」


女性「(一口食べて)…ん…!これ、イチゴ味かと思ったら、桃…?おいしい!」


マスター「お気に召していただけて良かったです」


女性「おいしいです。バーでアイスをいただけるなんて思ってなかったから…」


マスター「女性はアイス、お好きでしょう?」


女性「まぁ! そうですね、アイス嫌いな女性って見たことないですもんね」


マスター「ですよね」



女性「あの…もう1杯、別の青いカクテルをいただけますか?」


マスター「はい。かしこまりました。少々お待ちください」


(カクテルSE)


マスター「どうぞ。こちら、ブルーハワイでございます。ラムとブルーキュラソー、それにレモンジュース、パイナップルジュースを合わせたものです」


女性「わ…!見た目が華やか!(一口飲んで)…おいしい!トロピカルですね!飲みやすいし。…でも…これじゃなかったみたい…」


マスター「これも違いましたか…すみません」


女性「謝らないでください。私が無理な注文をしているんですから…」


マスター「他に何か覚えていることはありますか?」


女性「そうですね…チューインガムのような味がした気がします」


マスター「チューインガム…甘い香りのような?」

     

女性「そうかもしれません。あの…今日はこちらをいただいたら帰りますね。

また、来ても良いでしょうか?」


マスター「もちろんですよ。いつでもいらしてください」


女性「ありがとうございます」


マスター「ごゆっくりどうぞ」


(曲が変わる)(Mr.ChildrenのTomorrow never knowsのオルゴール曲)


女性「…!え…?この曲、ミスチルですか?」


マスター「えぇ、Mr.Childrenですよ。オルゴール曲なのでわかりづらいかもしれませんね」


女性「わかります!さっきまでジャズが流れていたのに、どうしてこの曲を…?」


マスター「特に意味はございません。たまにJポップも聴きたくなって変えるんですよ」


女性「バーでJポップって珍しいですね」


マスター「そうかもしれませんね。戻しましょうか?」


女性「いえ…!このままで!」


マスター「では、しばらくこのままで…」


(少しの間)


女性「あの…お会計お願いします」


マスター「かしこまりました。こちらでお願いします」


女性「ごちそうさまでした。また来ますね」


マスター「ありがとうございました。お気をつけてお帰りください。」


(ドアSE)


マスター「青いカクテルか…」


* ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ * ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ *


第2話へ続く

      

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る