第4話 - 皆が特別ってことは、、、

 さて、なんだか大変に長い話になってしまったね。もうすぐ終わるから、後少しだけ付き合ってよ。

 ソルジャーが言ってた『誰も特別な力を持ってない』世界っていうのは、恐らく僕や君の世界のことだと思うんだ。それを『良いもん』だなんて、モノ好きもいるもんだね。

 さておき、良いことを思い付いたんだ。だったら逆に、皆が特別な力を持っている世界に行こうってね。諸々の詳細は省くから安心してよ。


 人間ってば、ホント欲深い生き物だよ。折角、スゲー能力を持っているっていうのに、わざわざネガティブに解釈するんだ。炎を口から吐く人は、他人を火傷させないかビクビクしてる。念力を使えるだけで凄いのに、自分よりも力が強い人のことを妬んでたりもする。逆側の強い人すらも『あの人は小回りが効いて羨ましい。』となる始末。

 何よりもお粗末なのは、他人の力を体験できる薬を、みーんな飲んでるってところだ。それも、政府が直々に支給しているんだよ。お察しの通り、この世界での「social talk」がコレなのさ。(ドラッグじゃないだけ、、、いや、同じか。)


「皆」が特別だったなら、結局ならされて平凡になってしまうのかもね。それで済めばいいものを、勝手に優劣は付けるし、わざわざ自分を下げて他を羨むなんて。バカにも程があると思わない?

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