2024年 Twitterより
すー @starwvery_Milch
ずっとあの子が嫌いでした。私にないものを持っていたから。それを目の前でありありと見せつけられたから。あの子が親友だったから。あの子に筆を奪われたから
すー @starwvery_Milch
それでも旦那に出会って、私は私なりにまた筆を取ることができた。あの子への後ろめたさも、あの子が傷ついていて、それに寄り添うことで消せた気になって、私はまたあの子を自分勝手に親友と呼びました。呼べるようになりました
すー @starwvery_Milch
娘もあの子に懐きました。娘には私やあの子みたいな歪み方をしないで欲しかったから。あの子はきっと娘にいい影響を与えると思いました。それに、娘もあの子にいい影響を与えるんじゃないんかって。娘はまだまっさらな人間だから。
すー @starwvery_Milch
そしてあの子はいなくなりました。やっとあの子をまた親友と呼べて、何の蟠りもなく会えるようになった頃を見計らったかのように。あの子の活動も落ち着いて、高校の頃みたいに気軽にメッセージひとつで会えるようになっていたんです。それなのに
すー @starwvery_Milch
心のどこかでは分かっていたのかもしれません。あの子がいつかこういう形でいなくなること。そして娘の中にあの子の面影を見て暮らしていくこと。娘の日記帳を盗み見ました。あの子の言葉が残っていました。
すー @starwvery_Milch
あの日、私たちは約束しました。私たち、「普通」でいようって。私はその意味をずっと履き違えて、普通でいることに固執しました。まるで呪いのように。でも違った、あれは私たちにとって、自然体でいようって意味での「普通でいよう」との約束でした。あの子はそれを果たしていなくなったのだと思います
すー @starwvery_Milch
それがあの子にとっての「普通」だったのなら。あの人生があの子にとっての「普通」だったのなら。私もあの子との約束を果たして──私らしく、自然体で。たぶん天寿をまっとうするか、病気になるか、事故に遭うか、なんかそんなかんじで死ぬんでしょうね。少なくともあの子と同じ形にはならない。なれない。
すー @starwvery_Milch
あの子は私を置いていってもいいタイミングも見計らっていたような気がします。自分だって余裕なんかなかったくせに。だから私は、せめてあの子が──親友が決めたタイミングを、悪いものにしないために。旦那と娘と、「普通」の暮らしを守っていく義務があるのだと思います。
すー @starwvery_Milch
これは、1999年に終われなかった、遍く通じた彼女の話。普く通じなかった私の話。
そして、普く通ずる私たちの話。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます