前のエピソード――2008年12月8日「おまいらが好きなボカロ曲挙げてけ」スレより

新進気鋭のボカロP、「kiri」に迫る

　2008年11月4日に処女作「春と雨止み」を投稿したkiri(春雨P)。後に投稿した「サヨナライリス」は投稿後1ヶ月を待たずミリオンを突破し、他作品も注目を集めている。

　大学でDTM研究会に所属し、いち早くパソコン上での作曲に馴染んでいたkiri氏は、ボーカロイド発売直後からそれに着目。「僕らみたいなオタクには、バンドを組んで仲間と強調して作品を作ることは難しい。DTMとボーカロイドは、僕らのような、社会に爪弾きにされた人たちがより自由に表現をするために与えられたものだと思う」と語る。

　今のところ氏の代表曲とも言える「サヨナライリス」は、愛した相手と立場上結ばれることが難しかったために引き離される悲しみを歌った、言わば失恋ソングである。氏の作品には切ない感情を歌ったものが多く、そのような作品が好きな層に熱烈なファンが多い。

　氏は今後について、「今の作風での作曲も続けつつ、他のジャンルにも挑戦してみたい」と前向きに語った。