魔術傭兵のお仕事

@Uparupa_KKYM

第1話 始まり

走る、走る、走る、脇目も降らずに一心不乱に足を動かす。後ろを見るとでっかい目玉に4本足の生えた化け物が追いかけてくる。一体なんでこうなった!?昨日ガ〇ガ〇君の外れた棒をポイ捨てしたのがダメだったのか!?


「ま、ママまっまってっててえぇ」

喋ったぁ!?目玉と足しかないやつがどうやって!?つい気になりまた後ろを見ると目玉の下の方に口がある。

「いやキッショ」キモすぎて口に出てしまった

「きぇぇきっけけけぇぇ!!」怒った!?

キモ目玉のスピードが上がっている、今まで均衡を保っていた化け物との距離が縮まるのがわかる。逃げるのをやめて立ち向かおうとも思ったが武器もなく、武術の心得もない俺では勝てないことは目に見えている。そんな事を考えてるうちに化け物はすぐ後ろに近ずいて来ている

「いっいただっだきまぁまっすぅ」

あー死ぬ絶対死んだ、俺の真上に口がある。あと1秒と経たずに化け物に食われて俺は死ぬんだろう。


父さんは俺が物心着く前に病気で死んだらしい。父さんはかなり裕福だったようで、母さんと2人で過ごすなら遊んで暮らせるだけの遺産が残されていた。けど今年、俺が高校に入る時に母さんも病気で死んだ。今の俺に残されたのは莫大な遺産だけだ。だから、両親と違って俺はおじいちゃんになって孫の顔を見ると誓った。


その矢先にこれだ、どうやら神サマとらやは俺達のことが嫌いらしい。こんな化け物もいるくらいだしどっかに存在しているのだろう、文句くらい言っても許されるのではないだろうか。



あぁ本当に、なんの楽しみもない人生だった。


―――刹那、一閃。

「なっなっなっんだんだんだ」

「へぇ、今ので壊せないのね、なかなか硬いじゃない貴方」


え、は、死んでない??なんで?この女の子は誰?化け物から血がでてる?どういうこと?

訳が分からない、頭が混乱している。だけど唯一理解したことがある、まだ死んでいない。生き残ったということを俺の馬鹿でかい心臓の鼓動が教えてくれる。


「そこの君?」

「はっハイ!」

「無事みたいね、私の後ろに隠れてなさい。」


この子はは私が壊してあげる。そう言って化け物に女の子が向かっていく。――危ないと言おうとしてその言葉を引っ込める。

2本のナイフを手に持ち化け物の攻撃を避けながら金色の髪をたなびかせて切り刻んでいく様子はまるで蝶のようで―――「終わったわよ、大丈夫?」――とても美しかったのだ。


「ありがとう、助けてくれて。」

「気にしなくて結構よ。元々私が取り逃してしまったのが原因だしね。」

「えっと、貴方はだれ?あの化け物は一体?」


命は助かりはしたが頭の中は疑問まみれなのだある程度のことは聞いておきたい。

「あれは玩獣。魔術の失敗によって産まれる化け物よ。」

え?魔術??そんなオカルトがある訳、

「信じてないわね」

「いや、だって魔術って…」

都市伝説とかそういう類のやつでしょ!?

「はぁ、まぁ信じれないのは無理もないわね」

この人は魔術ってやつをさも当然のように口にした、俺の知らない世界がある、今まで想像もしてこなかった世界が!


「君、身よりは?」

「今は、、、俺1人で暮らしてる。」

「そう、なら私と一緒に来ない?」

「は?どこに?」

「ロンドンに」


この瞬間、俺の魔術傭兵生活が始まった



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気が向いたり、評価良かったりしたらもっとちゃんと書くと思います。

初めて書いたので感想あれば是非




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