19. 上で挙げた小説の秘話を教えて

 「この手を離さない」は前にも触れたように、海外ロマンス風を目指した作品です。  

 本物の19世紀英国を舞台にしなかったのは、私が19世紀にも英国にも詳しくないからです。

 舞台を異世界にスライドさせたものの、基本的には19世紀から20世紀にかけてのヨーロッパをイメージして書きました。セシアたちが住む国を脅かしている大帝国、領有権を巡って争っている半島の存在から、私がどのあたりをイメージしていたかはなんとなく想像できるのではないかと思います。書いた当時はまだ戦争が起きていなかったので、こんなことになるとは思いませんでした。

 この作品を書くにあたり、お二人ほどその筋の方に助言を仰ぎました。一人は生物に詳しいY女史。私の「生物兵器を作りたい」という発言に面食らいながら、いろいろと教えてくださいました。

 もう一人は医療に詳しいN先生。カトリーナの食アレシーンについて、助言をいただきました。

 ありがたいことです。


 またこの作品は、一度書き出したもののうまく書けなくて3万字ほどを破棄し、最初から書き直したという経緯があります。その際にも多くのフォロワーさんに励ましていただきました。

 で、半年ほどかけて書いた暁には、たくさんFAをいただきました。嬉しかったなあ。

 私の長編では唯一、表紙を有償依頼した作品でもありますし、初の受賞作でもあります。

 最終に残った時もビビったけど、受賞連絡が来た時は本当に悲鳴を上げてしまった。


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