歯車は二度と戻らない
のんびり
第1話 地獄に堕ちた
義男は生まれたときは、病気を抱えていなかった。小学生に入学する前年、交通事故に巻き込まれた影響で障害を抱えるようになった。
事故は紀夫の不注意で起きた。後ろから軽はずみで押したのが、猛スピードの軽自動車とまともにぶつかってしまい、かなりの重症を負った。
事故直後は痛みで体を動かせなかった。足を何針も縫い、腕もギブスで固定しなければならないなど、数多くの治療を受けた。これくらいい重症ならほぼ死亡するらしい。医者の懸命の治療で退院できたのは奇跡だった。目、耳、鼻の機能を失わなかったのはよかったが、他の部分に後遺症を残していた。これまで普通にやっていたことですら、出来なくなっていた。
影響は小学生になってすぐにでた。障害者になった義男は入学直後からいじめられるようになる。交通事故が原因だろう。
いじめを主導したのは紀夫だ。交通事故に遭わせておいていじめるとはとんでもない奴だ。こいつさえいなければいじめはなかっただろう。種類も多彩で、毎日のように悪口を言われたり暴力を振るわれたりした。
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