道場の設立と越後の発展
坂本龍司
上泉さんとの打ち合いも日課になってから大分経つ、荒々しい剣術に繊細さが加わってきたと思う。史実通りに新陰流は生まれるのであろうか。
「殿は自分の流派を作らないので?塚原卜伝の鹿島神流みたく」
「流派か〜考えたこともなかったな」
流派か、良いね。ついでに道場も作っちゃおう!流派の名前どうしよっか・・・俺の剣術は守り、カウンターが肝だから静と動で言えば静、陰と陽で言えば陰になる。それと戦闘中は水鏡の世界に自分と相手が映り込むイメージもあるんだよな、そうなると名前は・・・
「水陰北神(みかげほくしん)流にしよう、道場も建てる!」
「それは良いですな!塚原殿に続いて某も弟子にして頂きたい」
え、新陰流の誕生が無くなる?いやそんなことは無い。俺の弟子と言っても己にあった剣術をみんなに推奨してるし、問題ないだろう。
後日、水陰北神流の道場を建てた。
長尾謙信
佐渡の国人衆を取り込み、早速金山を探したが真にあるとは。この金を使い兵を鍛えている、龍司殿が言うには兵農分離。農民を戦に出さない政策、目から鱗とはこのことだな。
更にこの金を使い北条の物を買いまくり、出来るだけ北条以外に金が回らないようにしている。これくらいしか恩が返せることがない、物が入ってくる分こちらにも利がある訳だが。
治川は具体的な案が浮かばず氏康殿に尋ねたら“倅に聞いてくれ”と言われ半信半疑で氏政殿に訪ねたら、川を海に流す策を考えるとは。かなり大掛かりとだが農民を秋から冬の間にやらせ、常備兵にも報酬を与えて進めれば十年で終わると仰っていた。
北条家は次期当主もあれほど有能だとするとしばらく安泰だな。付く相手を間違えず良かった・・・関東管領を取っていたら今頃どうなっていたか。
「殿、酒はそのくらいにしておきましょう」
「そうですぞ殿、塩辛いものをお控えください」
「分かっておるわい!」
まったく、龍司殿にもしつこいくらいに言われるが家臣も負けてないくらいしつこいわ!儂の事を想ってくれてるのが伝わるから悪い気はしないが・・・
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