ゲームの世界から戦国時代へ！

軍神VS関東管領 そして同盟へ

　坂本龍司

｢そっか、関東管領を断ってくれたか。良かった・・・兵量と3万貫を越後に届けるんだ、出来るだけ早く頼む｣

｢御意｣

　戦は心配要らないけど、その後の幕府への対応が面倒だな。俺からも手を回しておこう。

　上杉憲政

｢戦じゃ！さっさと支度せい！！｣

｢・・・畏まりました｣

｢兵はいかほど集まった？｣

｢4000です｣

｢なぜそんなに少ない！越中の国人衆にもう一度号令をかけろ！！｣

　長尾景虎

｢殿！北条から兵量と3万貫が届きました！｣

｢な、もう協力してくれると言うのか｣

｢それで越中は何をしておる｣

｢はっ、戦支度に手間取っているようで・・・｣

｢なら遠慮はいらん、さっさと攻めるぞ！！｣

　坂本龍司

　結局、越中東半分をほとんど抵抗の無いまま景虎が手に入れた。西には一向衆からいるからね、この時代のお坊さんは厄介でしかない。お馬鹿さんだけど流石に討つ訳には行かなかったので、将軍に送り付けた。

　そしたら案の定呼び出されたので、氏康様と謙信と俺で六角家へ行くことになった。氏康様はせっかくだからと謙信を招いた。

　━━━━━━━━━━━━━━━

　坂本龍司

　関東管領の件で幕府が怒り狂うかと思ったけどそうでもなかった、上杉憲政さんは幕府からもよく思われてなかったみたい。あと献上のおかげでもあるとは思うけど。

　北条を訪れた謙信は、北条の発展ぶりに終始驚いてた。試しに氏政君に領内の案内してもらったけど説明完璧だったね、外交なんかは俺が足元にも及ぼないほど頭角を現してる。内政に関しては間違いなく英傑だよ。

　歓迎の宴も終わり重要な話があるからと集まってもらった。北条からは氏康様、幻庵おじさん、俺、謙信、長尾家の重臣が船に集まった。

｢龍司、わざわざ船に集めるなんて初めてだな。それほどの話か？｣

｢はい、万が一にも漏れたら不味い話なので船に集まって頂きました｣

｢その前に先にお礼を言わせて頂きたい、兵量や銭などの支援真に有難く。お陰で領内に戦の支障が出ずに済みました｣

　長尾家一同が軽く頭を下げた。

｢龍司、話してくれるか？｣

｢はい、佐渡に金山、銀山、銅山が眠っています、それもかなりの量が｣

｢な、それは真なのか龍司殿！｣

｢幻影衆に日ノ本のあらゆる地を調べさせ見つけました(ウソ)、その金を使って北条と同じように常備兵を鍛え上げると良いかも知れません。それと越後と今回景虎様が手に入れた東越中は、野分の際に川の氾濫が激しいと聞きます。秋から春まで農民に治川をさせましょう、報酬に金を払えば積極的に参加するはずです｣

｢なるほど、確かにこれは簡単に教えられることでは無いな。正条植や幻影に助けてもらい、兵量や金山まで返しきれん程の借りが出来てしまったな｣

｢景虎殿、それは違いますぞ。幕府ではなく我々北条についてくれた、この事実だけでこちらこそ返しきれない程の恩があるのだ｣

｢氏康殿・・・いや、もう関東管領様でしたな｣

　そう、幕府から正式に関東管領を氏康様が任命された。これで名実ともに関東の覇者になった訳だ。そして相模守は氏政君が引き継いだ、謙信は越後守になった。

｢やめてくれ、龍司が内蔵頭と呼ばれるのを嫌ってたのが今になってわかったわ｣

｢氏康殿、我々長尾家は北条家と同盟を結びたい所存｣

｢こちらとしても異論はござらん。ただせっかくここまでの関係になったのだ、普通の同盟では勿体ない気もする。幻庵、何かあるか？｣

｢そうじゃの、国境の街道を整備し、関所も三つ程残してあとは無くしても良いじゃろう｣

｢私からは幻影衆に佐渡の防謀をさせます。恐らくあっという間に広まるでしょうから、守りは固くしておきましょう｣

｢忝ない｣

｢誓紙を交わした訳でも無いのにこの同盟は破られる気がせんわい、不思議なものじゃな｣

｢まったくですな｣

　氏康様と謙信は早くも打ち解けたか。氏政君も領地案内する時に仲良くなってたから心配いらないだろう。

　あと心配なのは謙信の寿命か。手紙で酒と塩分は控えるように言ったけど守ってくれてるかな、さっきの宴ではあんま飲んでは無かったけど。一応清子に診察してもらうか。