坂本家と伊豆の発展
坂本龍司
伊豆への移転が決まったけど、大幸丸が誕生したことにより暫くは小田原にいることが決まった。
伊豆について家臣と話したかったけど、大幸丸の誕生でそれどころじゃなくなり、今では恒例となりつつあるBBQ形式での宴になった。
翌日、改めて家臣を集めて伊豆への移転と開発を話し合っていた。
「では殿の考えでは、伊豆を旅人の集まる場所にしたいと?」
「海軍さえしっかり組織すれば、地理的に責められることも滅多にないだろうし。好きにやっていいって言われたから、極楽な国を作っちゃおう」
「この荒れた世に極楽の国ですか。相変わらず殿は面白い」
「幸綱殿、俺の願いは日ノ本にその極楽の地を広めることだ。もちろん楽な道じゃない、でも俺はやるぞ」
「私達は一生ついて行きますぞ、殿」
一益さん、ありがとう。ちょっと泣きそうになるんだが・・・
「まずは道を整えるのと伊豆の人口調査だな、伊豆に住居を持ってる人の正確な数が知りたい。港周辺の村には補填をして移住してもらうか、開発した新しい家に住んでもらうかになる。港周辺には宿をたくさん作ろう。それと温泉も掘りたいし、新しい屋敷も作らないとね。もちろん港の拡張も大胆にやる」
「やる事がてんこ盛りですな」
「海からの侵略は難しいと思いますが、上から責められた場合はどうされますか?」
「うーん、小田原城があるから大丈夫だとは思うけど。無視してこっちに来る可能性も考えるか」
そうすると、韮山城を強固にする必要があるんだけど・・・あ!今思い出したけど幸綱って城作り得意じゃなかったっけ?
「幸綱殿、城作るの好き?」
うわ、目がギラついた。好きなのが一瞬で伝わってきたよ、そうかそうか。
「某におまかせ頂けるので?」
「費用は惜しまない。好きにやっていいよ」
「ははっ!!!」
あまりのでかい返事にみんな引いてるよ。耳痛いし。
「城ってよりかは、砦を長く作って欲しい感じかな。まあ城も改築していいけど」
「かしこまりした!!」
マチュ・ピチュみたいな長い砦に城も改築すれば防衛に関してはとりあえず大丈夫かな。あとは海軍か。
「さっきも話したけど、正式な海軍を作る許可を貰ったから始めよう。海での指揮は里見義堯殿に任せる」
「よ、よろしいので?」
「だって義堯殿、海好きでしょ?」
俺は見たんだ、義堯さんが大きくなった港を、何度も見学しているところを。船にも興味持ってたし。
「領内に募集かけたら、結構海軍に入りたい人いたからさ。地道に鍛えてあげてよ」
「ははっ、この大役、然と承りました!」
「最初は分からないこと多いと思うから、智が補佐してあげて」
「はい」
「それと慶次には、俺の馬廻りにする。将来俺を超える武士になって欲しい」
「殿を超える!?そんな無茶な〜」
「「「ははははっ」」」
場の雰囲気も和んだことだし、大体の伊豆の開発プロジェクトと防衛の件もまとまったな。
「じゃあ皆には先に伊豆に言ってもらおうかな。俺は大幸丸が落ち着いてから富士子と向かうよ」
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