何者にもなれなかった大人たちへ

（第5話までのまとめ）

◇あらすじ

　舟木中Ｂ組の担任『山田（やまだ）勉（つとむ）』が殺害されたことをキッカケに、舟木中Ｂ組の卒業生を対象とした連続殺人が始まった。

　犯人とされているのはＢ組卒業生の『鈴木（すずき）太郎（たろう）』。おなじく元Ｂ組の田村（たむら）則夫（のりお）と阿部（あべ）晴美（はるみ）を刺殺した容疑で、現在懸賞金１０００万円が掛けられている。

　落合（おちあい）良二（りょうじ）は親友の菅平（すがだいら）雅之（まさゆき）と共に鈴木を捕まえ５００万ずつ山分けしようと同盟を組む。

　だが菅平は最初から友人を裏切るつもりであり、何者かと新たに手を組もうとしていた。

◇重要人物

○落合（おちあい）良二（りょうじ）

　２５歳無職。真面目系クズであり人の好き嫌いも激しく、また能力も低い。スーパーでアルバイトをしていたが、仕事ができず人間関係も上手くいかなかったためクビとなる。

　舟木中Ｂ組でのカーストは低めで、菅平と田村、担任の山田ともう１人以外とはあまり交流が無かった。現在は菅平としか関わりがないため、唯一無二の親友として大切にしたいと思っている。

　鈴木太郎に対しては「人柱」としか思っておらず、１０００万円へ換金することに何の躊躇も持っていない。

○菅平（すがだいら）雅之（まさゆき）

　２５歳アフィリエイター。予想が好きで、古くはＡＫＢ選挙、現在は競馬をよく嗜んでいる。

　Ｂ組ではムードメーカー的な存在で、人脈も非常に広い。

　５話終盤で、同盟を組んでいたはずの落合を裏切り、何者かと手を組もうとしていた。

○田村（たむら）則夫（のりお）

　期間工。落合と菅平と飯を食った後に刺殺された。

○鈴木（すずき）太郎（たろう）

　先天的な知的障害を抱えており、突飛で奇天烈な行動ばかりしていたためクラスの全員から嫌われ、虐められていた。

　天誅という言葉を好んでおり、事件現場のメモにもその言葉が残されている。

　卒業してからは誰も行方を知らないらしい。

○茂木（もぎ）正義（まさよし）

　強者に媚び、弱者を貶す典型的な腰巾着タイプ。舟木警察署の警部補。

　菅平からは徹底的に嫌われており『茂金玉（モギンタマ）』と呼ばれている。

○山田（やまだ）勉（つとむ）

　生徒から人気のあった熱血教師。落合も彼のことは慕っていた。

　山田の刺殺を皮切りに、鈴木による連続殺人が始まる。

○阿部（あべ）晴美（はるみ）

　ブサイクだったため地下アイドルにもなれず、風呂に沈んだ元Ｂ組カースト上位層の女。

　１週間前に刺殺されている。

○電話の男

　菅平のことを『スガちゃん』と呼び、また茂木のことを嫌っている。