第18話 皆の意見

そして現在に至る―――。


「城を出て…宛もなく彷徨さまよっていたが……アンズ、カイト、真依たちと出会って――仲間になったんだ。父がカイトに目を付けたのは…その頃か…その前かも知れない……」


カイトは【能力なし】だが、この世界で1・2位を争う程の強豪剣士。


ギルドの誰もが欲しがる人材だが…何故かカイトは、当時最弱のアンズのギルドを選んだ。

※因みにクロウスは攻撃魔法が得意。


「……ルファウス様は、その怪しい男に操られているメポ?」

「…そうかも知れない」


皆は顔を見合わせた。


「だったら……!!」

「あぁ…!! その怪しい男の正体を調べて、」

「ソイツさえ ブッ倒せば―――!!」

「きっとルファウス様も、カイトも元に戻る筈―――!!」


……全員の意見が一致した!!


「でも、どうやってソイツの素性を調べるメポ……?」

「そうなんだよなぁ……」


「あの…」と、シロネが手を挙げた。


「…アレク先生を訪ねてみるのはいかがでしょうか?」

「なるほど…。何か手掛かりを発見しているかも知れませんね!!」


「それに…きっとクロウス様の事を心配されている事と思いますし…。丁度良い機会かと」

「きっと先生もクロ兄に会いたがってるメポよ☆」

「……ありがとう」


続いて芽依が手を挙げた。


「メイはサモンズ村の事も気になるの…」


サモンズ村は、現在真依・芽依達が住んでいる村と同じ名前なのだ。


「確かに…サモンズ村にも、何か手掛かりがあるかも知れないメポ」

「流月が失った記憶が、思い出されるかも知れないわね」


「じゃあ…二手に分かれて調査するか」


―――と言う事で。


【サモンズ村組】流月・シロネ・芽依


【アレク家組】アンズ・クロウス

※メンバーは、アンズが決めた。


「…んじゃ~、また一時お別れだな」

「何かあったら直ぐスマホで連絡するんだぞ」


「大丈夫、流月に任せるメポ☆」

「アンズさん、クロウス様…どうかお気を付けて――」

「芽依も頑張るの♪」


「私達も、お姉ちゃん達を出来るだけサポートするわ!!」

「皆様お気を付けて、行ってらっしゃいませ」


そして流月達は二手に分かれた……。


「ウフフ…何か良いこと聞いちゃった♪ 今度こそ、仕留めてあ・げ・る☆」


流月たちの話を影に隠れてこっそりと聞いていたあのオバサン…否、美女もホワイティ国を後にした―――。

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