第17話 クロウスの逃亡
その数年後―――。
【クロウス16歳】
「クロウス誕生日おめでとう」
「…ありがとうございます、父上」
「…結婚の話はもう聞いているだろうな?」
「は…はい――。でも、僕たちはまだ若いですし……シロネ様のお気持ちもありますから……」
クロウスは、ホワイティ国の王女・シロネ姫と、親同士の勝手な決断で結婚するよう命じられた。
所謂 政略結婚だ。
2人とも戸惑っていたが…実は嬉しく思っていた…。
ルファウスは、クスッ…と笑った。
「…何の為に、幼い頃からあの娘と会わせていたのか、まだ分かっていないようだな?」
「………えっ?(ピクッ)」
「あの娘が、お前の事を好きになってくれれば、結婚の話もすんなり受け入れてくれるだろう?」
「で…でも……」
「…どうした?そんな弱気では立派な王子にはなれないぞ?」
「は…はい」
「ククク…あの娘の能力さえ手に入れば…我が国は無敵だ!!」
「今……何と……?」
「…ん?お前は知らないのか?あの娘の能力を。あの娘は 聖女並み…否、聖女を超えると言われる 強大な魔法を使えるのだよ!!」
「……!?」
そう…クロウスとシロネは、ルファウスに利用されていたのだ。
「(このままでは…シロネ様やホワイティ国の者達が危険かも知れない!!)」
父の暴走を…全てを止める為に……。
クロウスはアレクに言われた通りに、あのノートを持って城を抜け出した―――!!
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