第2話

翌日。

俺は、ダンジョン研究所の前で御子を待っていた。

「おまたせ~」

すると、数分後彼女が来た。

なんか、ダンジョンで一緒に潜っているときより大人っぽい。

「とりあえず、検査しにいこ!」

「俺、初めてだから教えてくれ、、、」

その後、受付を済ませるとすぐに御子が呼ばれた。

「それじゃ、先に私が計ってくるね~」

彼女は、Sランクという貴重な存在のため、とても優遇されていた。

他の人と比べると、Sランクってすごいんだなぁ、、と実感した。


数分後。

何やら、検査室がざわざわしているようだ。

そして、御子が戻ってきた。

「みて、これ!」

そこには、

"優月御子 ランクSS 世界ランク:1058位"

と書かれていた。

さっき、ほかの人の認定証も見たけど、世界ランク表示はなかった。

S以降の人が付くのだろうか。

どっちにしろ、彼女は相当の実力の持ち主ということはわかる。


「御子様、SSランクの昇格おめでとうございます!

 日本だと、97人目の達成となります!

 そして、SSランクの特別優遇もございます!

 詳しくはこちらをお読みください!」

受付の人にそう言われ、彼女はうれしそうにしていた。

「曹、初めてなら同伴もできるけど、どうする?」

「じゃあ、お願いしてもいい?」

「いいよ~」

御子に許可ももらったところで、俺は受付で探索者ライセンスを見せた。


―なんで、DランクでSSランクの人と仲いいの?

―何か、弱みでも握られているんじゃない?


そう、耳に聞こえてきた。

まぁ、自分でもそう思っている。

彼女と会えて、そして一緒に探索しているのは運が良かったから。

ただ、それだけだと思う。


「じゃあ、いこっか。」


そして、俺は検査室へと向かった。


「じゃあ、この部屋に入ってください。

 この部屋では、魔法などが無効化されます。

 あまりにも高度な魔法は無効化されないけど、Dランクならできるはずも

 ないし、魔法を使えるかも怪しいので問題ないです。」


そう、皮肉めいたことを言われた。

うわぁ、絶対友達いないだろうなぁ。

俺は、反論したい気持ちを抑え部屋へと入った。


入るとすぐに、ブザーが鳴り響いた。


"危険:基準値以上の魔力及びその他の力が検出されました"

"ランク:SSS以上確定 Z相当"


ん?

ランクSSS以上確定?

Z相当?


どういうことだ?


「嘘、、、そんなことは、、、」

周りの監視員も驚いている。

するとすぐにダンジョン関係の偉そうな人が数人部屋に入ってきた。


「このブザーが鳴ったということは、つまりそういうことか、、、」


ん、どういうこと?


「もしかして、君がこのブザーを鳴らした犯人かい?」


犯人とはなんだ、犯人とは。


「はい、そうです。」

「突然ですまないが、言いたいことがある。

 まず、あなたはランクSSS以上の実力がある。

 この結果だけでも、日本で33人目だからすごい。

 でも、それを越してZランクの可能性があるんだ。

 もしそれが本当なら、あなたは日本で2人目のZランクだ。

 今日は、いろいろ知りたいことがあるからここに泊まれるかい?」


いやいや、情報量が多い。

簡潔にまとめると、やばい可能性があるから今日はここに泊まってほしいとのこと。

明日は会社だと伝えるが、連絡はするし金も渡すらしい。

ならいいかと、それを引き受けることとした。


「曹、まじ?

 ダンジョンに潜ってるときも強すぎると思ったけど、まさかZとは、、」

御子も驚いている。

「まぁ、ただの誤検知だろ。

 DからZなんて、ありえないだろ?」


そう思っていたが、、、





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