第4話
W
仮面ライダーW(ダブル)
CMをみたとき、沸き立った。
何にわきたったか。初代ライダーのフォルムを彷彿とさせる姿に、だ。
緑と黒という色も、初代をどことなく思い出させる。そして、なにより、スカーフだ。風にたなびくスカーフは、まさしく、ライダーのそれだ。
風とライダーは、切り離せない。
シリーズが変わって、変身方法が変わったとか、そういうことはどうでもいい。
ライダーには、風が必要なのだ。
風をベルトの風車に受けて、変身する。
それがライダーなのだ。
トランプ?カード?たいこ?
それもいい。それはそれでいい。
Wでは、敵役は商社みたいな組織だ。秘密の商品を流している会社なのだが、その商品がやばい。地球の記憶からつくられたパワーのある物体なのだ。ガイアメモリっていうんだけど。
太古の生物の力を得たり、天気を操ったり、透明になったり、色々できる。思い返すと、なんか、哲学的かもしれん。ある概念があって、それを再現するばかりか、そのものに自分がなるという、不思議なブツだ。
で、そのブツを使って、好き放題している人を止めるのがライダーなのだが、ライダーもブツを使う。同じ力を使って止めるわけだ。
確か、作中で、ハッキリ、兵器と発言してた気がするけど、定かじゃない。
同じ力で戦う。まさに戦争だ。
敵役の組織の目的は、地球の記憶を1つの依り代におろして、地球の変革をとげる、だったかな、多分。
言っちゃうと、息子のなくした、考古学大好きなパパの暴走なんだけど、そのへんの家族ドラマも、ぼくは好きだ。というか、通して見ると、割りと家族ドラマだと思う。最初はわからないけど、後半を見ると、だいたい家族の話に繋がる。
前に、兵器と心、みたいなこと書いたんだけど、このライダーのクライマックスには、そういうセリフがある。うろ覚えなんやけど。
「体ひとつでも、立ち向かって倒す。その心そのものが仮面ライダーなんだ。」
こんな感じ。
おとなの理想と夢が詰まったセリフのようにも思ったが、意外と、仮面ライダーらしいセリフだと思った。兵器としての力ではなく、その力を何に使うか決める心にこそ、仮面ライダーの仮面ライダーたる理由があるというところに、胸うたれ、何回か見て、同じとこで泣いた。多分、今も泣く。
ライダーキックの衝撃が街ひとつを吹き飛ばすとか、そのへんの考察はしたことない。どっちかっていうと、セリフとかフォルムとかに仮面ライダーを感じるか、と見ている。
平成ライダー、一気見したい。
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