第8話川上に滑空しせり冬の鷺

 川上に滑空しせり冬の鷺



 冬の季語:冬の鷺



自宅から歩いて十五分ほどの場所に川があります。

五月になれば鯉のぼりもありますが、

冬ともなれば、土手は野焼きの後で寂しい景色にもなります。


見晴らしは良くなりますが、殺風景ですね。


近くの田んぼも枯れ草におおわれ、茂みの中はに、

鳥や虫、小動物が棲んでいます。


川では鴨の群れをよく見かけますが、

鷺を見かけることもあります。


たいていは、田んぼを歩いてエサを探していますが、

珍しくも川のそばにいた日がありました。


川の流れを眺めているようでしたが、

細い首をすうっとのばし、ゆったりと翼をひろげると、

大きくはばたいて川上の方へと飛んでいきます。


それほど長く飛んだわけではありませんが、

優美な姿に思わず見惚れてしまいました。

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