第2話 楽しい昼餉
「あ~んで、ゴワス・・・」
としちゃんの大きな瞳が間近に迫って。
「ち、ちょっと・・・」
隆盛は戸惑いながらも熱いものが身体に沸き上がるのを感じていた。
「んっ・・・」
口の中に甘酸っぱい味が広がる。
利通が持つ箸に刺したイチジクを頬張ったからだ。
「ふふふ・・・」
弾ける笑顔が眩しくて。
隆盛は目をだらしなく、歪ませたのだった。
あの日。
初めて利通の骨ばった身体を抱きしめてから。
その温もりを忘れずにいた。
利通も。
隆盛の逞しい腕の中で。
初めて。
自分の想いを実感したのだった。
それ以来。
ツンデレも無く。
利通は。
隆盛に。
デレデレに。
なったのでした。
勿論。
隆盛も。
利通に。
デレデレ。
なの、でした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます