昭和のデレデレ
進藤 進
第1話 楽しいランチ
「あ~ん・・・」
圭ちゃんの大きな瞳が間近に迫って。
「ち、ちょっと・・・」
勇祐は戸惑いながらも熱いものが身体に沸き上がるのを感じていた。
「んっ・・・」
口の中に甘酸っぱい味が広がる。
圭子が持つフォークに刺したイチゴを頬張ったからだ。
「ふふふ・・・」
弾ける笑顔が眩しくて。
勇祐は両目をだらしなく、歪ませたのだった。
あの日。
初めて圭子の柔らかな身体を抱きしめてから。
その温もりを忘れずにいた。
圭子も。
勇祐の逞しい腕の中で。
初めて。
自分の想いを実感したのだった。
それ以来。
ツンデレも無く。
圭子は。
勇祐に。
デレデレに。
なったのでした。
勿論。
勇祐も。
圭子に。
デレデレ。
なの、でした。
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