これからもよろしくね

目が覚めると見慣れた部屋にベッドだった

「ここは俺の部屋」

ゾランはいなかった

何処を探してもいなかった

俺はいつものようにスーツに着替えて

名刺を見た

《株式会社アンビシオンゲームプロデューサー天城典二(あまぎのりひと)》

ん?

たしか

あの世界にいた時

株式会社アンビシオン代表取締役兼ゲームプロデューサーだったはず

何かが変わったということ?


まあ、いいか

会社に出社するか

現在時刻は朝の6時

いつもの出社よりも一時間は早いが向かうとする

朝、出社して

社長室に向かう

コンコンと社長室の扉をノックすると

本来なら俺が社長だから声はしないはずだが

男性の声がした

しかも俺はこの声を知っていた

「はい。入ってきて」

入室したら

ゾランがいた

「ノリヒト!おはよう

いつも頑張ってるね。あ、そういやこの世界では僕は、

大空大典(おおぞらたいてん)っていう名前らしくて。あ、でも《ゾラン》って呼んでくれていいからね」

とこちらに歩み寄りながら言う

俺は嬉しくなり

大空社長に抱きついてしまった

「社長、この間の件ですが、、、、。」

「「あ」」

慌てて離れる

秘書の荒岩さんに見られてしまう

「お二人さんいつも『仲いいですよねぇ』」

俺は顔を赤くしてうつむいた

「あ、天城くん、、この間のゲームプランの件ですがどうなりました?」

あまり気にしない人なんだと安心して

「あ、あの件でしたらもうプランニングは出来てまして

タイトルは今のところなんですが

《ゲームを作る会社でゲームを作っていたら何故か転生していた件について》というタイトルで昨日書き上げておいたんですよ」

「そうなんですね

後で拝見させてください」

「わかりました」

大空社長と荒岩さんに挨拶をして

纏めた資料を今日は提出した

そして、その日の帰り

大空社長から

「僕、今日はもう上がりだけどノリヒトは?」

「俺も上がりです」

「なら食事して今日は僕の家に泊まってよ」

「はい」

食事して

ゾランの家に泊まることになった

「ノリヒト」

「えと、大空社長」

「ゾランでいいよ」

「ぞ、ゾラン」

「ふふ、これからはこの世界で一緒だね

これからもよろしくね」

「はい!」

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ゲームを作る会社でゲームを作っていたら何故か転生していた件について みなと劉 @minatoryu

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