第37話
「歌手の木屋正孝が警部にお会いしたいと」
流行歌手、木屋が十文字のもとを
訪れたのは、その年も押し詰まった
十二月の暮れのことだった。
「どうされたんですか」
「歌が歌えなくなったんです」
「ホ~ッ」
「どうしましょう、生活がかかっているんです」
「どういう症状ですか」
「体からすべての言葉が
抜け落ちてしまったような、そんな感覚です」
「なるほど、なるほど」
十文字は適当に相槌を打ったが
事は相当に深刻らしかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます