第15話
「既に地球言語連盟には
緊急警報が発令され、盗人の
成負に乗り出そうとしているところだ」
「地球言語連盟」
「そうだ。私は宇宙言語連盟の
総裁でもある」
「実葉さん、少しどこかで
お休みしましょう」
「エエーイ、わたしは狂ってなど
いない。今言ったことは厳然たる
事実であり」
「わかった、わかったわ。どうしちゃったの。
まるで別人になったみたい」
「いや、すまん」
実葉がフーっと息を一つ吐き出して、
コップの水を飲んだ。
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